FN110号
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17ないけど、それをあえてしなくても感動するパンが作れることが『かっこいい』から、水と小麦だけのシンプルなパンを目指したいです」と話した。材料をシンプルにすると、味をごまかせなくなる。ちあぱんさんには腕が試されているという感覚になるのだろう。 この日、パンを予約していなかったが、好きなパンを選んでねと促され、「はのさち農かっこいいパン園の季節のパン」をいただいた。平たいパンに野菜がゴロゴロのっている。生地はフランスパンのように噛み応えがあり、野菜の甘みと小麦の香りを目をつむりながら噛みしめる。生地だけ食べると、より強い小麦の香りが鼻を抜けた。素材の味で勝負するという気持ちが小麦の風味のよさに結び付いている気がした。そして、小麦の香りが心まで満たしていくようで、ほっとする。「結婚して、のんびりしているからまったりしたパンが焼けるかもね。だから、なかなか『かっこいい』パンは焼けないんだけどね」と、話すちあぱんさんが思い出される。素材にこだわるかっこよさと気持ちが和む優しいパン。空腹も心も満たされるパンがそこにあった。 「駅間」を歩くことでナチュラルリズムと出会えた。都つるし留市駅から赤あかさか坂駅のあいだだけでも印象が変わる。国道139号線のように車通りの多い広い道もあれば、個人店が並ぶ商店街もある。歩きながら、都留に来てから1年が経とうとしていることに気がついた。時間が経つ速さに驚きながら、この先の大学「cafe Natural Rhythm」住所 山梨県都留市つる3-5-16営業時間 11:30〜17:00(パンの日) 20:00〜24:00(パンの日以外)定休日   不定休パンの日や定休日はhttp://www.naturalrhythm.life/まで生活もあっという間にすぎてしまうのだろうかとも思う。少しでも都留について詳しくなりたいと改めて感じるきっかけになった。「駅間」を歩いたように都留での移動は歩くことが多いが、のんびり歩くということも都留の魅力なのだろう。*  *  *左:はのさち農園の季節のパン 右:トマトスープ(2022年2月1日)谷朱理(比較文化学科1年)=文・写真ひーこさんお手製チャイ(2022年2月1日)◀

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