113号HP用
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25しやすいかただと感じた。それは、相手の気持ちも自分自身の想いも大切に受け入れているからだろう。ふと、私は韓国でホームステイをした経験を思い出す。言葉の壁から、ホストファミリーとうまく会話をすることができなかった。しかし、気持ちを大切にすることで、自然にコミュニケーションがとれるようになり、想いは伝わることがわかった。淳一さんも、心と心のつながりを大切にしているからこそ、多くの人と関わり、いい関係を築くことができているのだろう。この姿勢はコーヒーボランティアにも通じている。参加者にコーヒーの淹れかたを教える淳一さん(2023年2月28日)都留での出会い 残業続きだった川崎市の生活から一転、都留市では毎日ゆったりとした生活ができていると淳一さんは微笑んだ。私も地元では人混みのなかを通学していた。都留市にきてからは季節によって変化するうら山の表情を見つめるのが面白く、毎朝眺めている。気づけば、自然に親しむ時間ができていた。 淳一さんは、都留市にきてから人との関わりも増えたようで、「禾かせい生にある『おむすびのおおみや』のご夫婦に、引っ越してくる前から気にかけてもらってます」とおっしゃった。私もお店に行き、淳一さんについて聞いてみると、草刈りを手伝ってもらうなど交流が続いているようだ。 また、嬉しい出会いについても聞くことができた。淳一さんが本誌111号の記事を見て「じねんじょ亭」を訪れたところ、たまたま相席になった男性もボランティアをしていて親しくなった。「つるギフト」という、食料や日用品を必要とする人に提供するもので、現在はこの活動にも参加している。いまでは「じねんじょ亭」の店主をはじめ、市内「おむすびのおおみや」のみなさん。はじめて来店した私にも優しくしてくれた(2023年3月5日)私がメモを取りやすいように、時折話をとめながらていねいに都留の魅力を語ってくれた(2023年2月1日)

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