114号HP用
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21−編集室前の水辺でモリアオガエルが産卵しました− アオガエル属に分類されるカエルです(①)。日本固有種(※)で、本州と佐さどがしま渡島に分布していますが、四国と九州の分布ははっきりしていません。体長はオスが60mmほど、メスが80mmほどでメスのほうが大きいです。指先には吸盤があり(②)、木の上での生活に適応しています。カエルは水中に産卵するものがほとんどですが、モリアオガエルは、木の枝などに、粘液でできた泡に包まれた卵らんかい塊を産みつけます。全国的に生息数が減っている場所が多いようです。福島県や岩手県には天然記念物に指定されている繁殖地があります。そんなモリアオガエルが、今年はじめて編集室の前に設置している池で産卵しました(③)。なぜ、この小さな池に産卵したのでしょうか。今後のようすを見守っていきます。 柄杓流川の岸辺を歩いていると、突然足に痛みが走った。見てみると、ちょうど靴とズボンのあいだが赤みを帯びている。虫に刺されたのかと思い、同行していた教員に聞いてみるとイラクサではないかとおっしゃった。チクチクとした痛みで、撫でてみると火傷のときのように感覚がない。その痛みは半日ほど続いた。あとで調べてみると、イラクサの粘液が痛みの原因であるため、痛みを感じたらすぐに水で洗い流すとよいそうだ。イラクサ(2023年4月29日 柄杓流川)イラクサ科イラクサ属の多年草です。葉と茎にトゲ(刺しもう毛)があります。学名はUrticathunbergianaで、イラクサ科を示すUrticaは、ラテン語で「チクチクする」という意味だそうです。この植物は薬用にも使われるようです。-編集部員のイラクサ体験談-①モリアオガエル(2013年6月27日 都留市鹿ししどめ留)②モリアオガエルの吸盤(2013年6月27日 都留市鹿留)③モリアオガエルの卵塊(2023年6月23日 本学4号館の編集室前)①②③モリアオガエル※固有種(こゆうしゅ)とは、特定の国や地域にしか生息・生育・繁殖しない生物学上の種。特産種とも言う。

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