FN115号
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しゃかいで共通だと思っていた言葉が、都留に来て通用しないと分かり驚きました。私のいちばん好きな方言は、「ぶんず色」です。どじな私はよく使っていました。例えば、「足ぶんず色になっちゃった」は、「足が青あざになっちゃった」という意味です。福島では青あざのことをぶんず色と言います。都留で、友だちと方言の話題になり、「ぶんず色って知ってる?」と聞くと、「なにそれ、何色?」と返されるのが面白くてたまりません。(根本菜桜)るりいろのコーヒーカップを買った帰り道、一緒に出かけていた家族とおしゃべりをしていました。「荷物、うらの席にのっけていい?」と母。「うらの席乗るね」と妹。「だいじだよ」と父。ふふふ、栃木弁がペラペラと。「都留では通じないんだよ~」と私が教えると、家族はびっくりしていました。私が好きな方言は「大丈夫」という意味の「だいじ」です。方言と知らない人には「いちだいじ」のことだと勘違いされることも。(渡邊結佳)べんきょうに励んでいた中高生の頃、離れて暮らしている祖母が勉強のお供にと食べ物を送ってくれていました。あるとき、大きな文ぶんたん旦がやってきました。文旦とは鹿児島名産の柑橘果物のこと。その表面には凛々しい眉が特徴の顔が描いてありました。祖母の力作です。笑いながらうら側を見ると、「キバレ!!」の文字が目に飛びこみました。「キバレ」とは鹿児島の言葉で「頑張れ」という意味です。今でもあの文旦の顔を思い出すたびに、焦らずに自分の力をだし切ろうと元気が湧いてきます。(久永奈央)編集後記ふるさとの言葉no. 115Dec.〔 〕は編集担当ページロゴデザイン工藤真純発行人北垣憲仁統括編集者西教生編集長原優希〔32-34,54,55〕渡邊結佳〔1,2-3,8-10,20-21,55,56〕編集浅井祐音〔38-39,42-44〕原口桜子〔6-7,14-16,22-23,40-41,52-53〕村井開〔4-5,27-29,30-31〕印南響〔24-26,38-39〕北原日々希〔4-5,17-19,20-21,27-29,30-31〕高橋美唯〔2-3,40-41〕谷上碧〔1,48-50,51,56〕根本菜桜〔22-23,35-37〕久永奈央〔6-7,11-13,48-50,54〕横山幸乃〔45-47,51,52-53〕FIELD ・ NOTE (フィールド・ノート) 115号発行日:2023年12月22日発行部数:1000部発行・編集:〒402-8555 山梨県都留市田原3-8-1 都留文科大学地域交流研究センター『フィールド・ノート』編集部E-mail:fieldnote.2020@gmail.com
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