116号マスターHP用
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no.116 Mar. 202414自ら学ぶはじめて水越さんにお会いしたとき、作品を知ったきっかけを伝えると嬉しそうに笑った。過去に取材を受けた新聞記事や娘さんが撮った写真を嬉しそうに見せてくださる。まずは庭木が好きになったきっかけと剪定の仕事についてうかがった。水越さんは小さいころから庭木が好きだった。庭木の迫力に魅了され、自分も大きくなったらこんなものを作ってみたいと思ったそう。そのため、休日に植木屋さんに行っては仕事をしているようすを見たり、剪定の仕方を教わったりしていたという。約10年前にバスの運転手の仕事を辞めたあとシルバー人材センターに所属し、剪定の仕事を始めた。シルバー人材センターは市内に住む60歳以上の高齢者を対象に上うえのはらし野原市、大おおつきし月市、都留市を拠点に活動している。今では水越さんを含む3名のかたが剪定の仕事をしている。剪定の仕事に就いたあとも水越さんは自ら学び続けることをやめなかった。分からないところは先輩や友人に聞き、何度も練習を重ねていった。「何回も何回もやって技術を磨かないと、しっかりとした植木を作ることができない」。コツを学ぶのではなく、地道に自分なりに練習をしていくことが上達への近道なのかもしれない。当時、剪定を始めるときに講習があった。講習では植物ごとに変わる枝の切りかたを学ぶ。剪定の仕方は教えてもらえるが、そのあとの過程については自分で考えなければならない。水越さんにとってこの「自分で考える」というのが剪定をするうえで難しいことだそう。植物という生きものを扱うからこそ、過程をよく考えて切っていくことが必要だ。剪定は木の刈り込みをする仕事だが、ただ切るだけの簡単な仕事ではないということに気づかされた。﹁好き﹂を活かして市役所には水越さんがボランティアで作った作品がある。2022年はアンパンマンとテーマのない顔をはじめ、2023年にはドラえもんとパンダを作った。テーマのない顔には作品を見た人が、どのような顔に見えるのか自由に想像してほしいという想いが込められているそうだ。じっとテーマのない顔を水越さんの娘さんが撮った写真。愛犬も作品づくりを応援しに来たのだろうか(水越勝明さん=写真提供)癒しを届ける庭木職人都留市役所に訪れたとき、見たことがあるキャラクターの顔がかたどられた庭木を見つけた。都留市役所の職員さんにうかがってみると、水みずこし越勝かつあき明さん(79)が作ったという。作品を作ったきっかけと、剪せんてい定の仕事に対する思いが知りたくて水越さんにお話をうかがった。原優希(国際教育学科2年)=文・写真
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