116号マスターHP用
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no.116 Mar. 202416市役所にある水越さんの作品。写真の4つの作品が完成するまで8時間はかかるという。年に2回ほど水越さん自ら手入れをしている(2023年11月15日)込む道具で、小さいもので21センチ、大きいもので50センチあるという。水越さんは、「植物の特徴に合わせて道具を使い分けないとうまく切ることはできない」とおっしゃった。剪定をするときは、植物の芽を切らないように注意することが大切だ。芽を切ってしまうと、芽吹く時期になったときに芽が生えず植物が枯れてしまうからだという。どれが芽なのか見極めるのは難しそうだ。水越さんは剪定の技術を身につけるとともに植物に関する知識も身につけていった。「植物が生きていく手助けをするように切ることが大切」。剪定の仕事はただ綺麗にするだけでなく、植物の成長を支える仕事でもあるのだと知った。喜んでもらうために仕事をするうえで、お客さんとのコミュニケーションは欠かせない。お客さんからの要望は、枝が邪魔にならないように切ってほしい、花を咲かせるように切ってほしいなど多岐にわたる。水越さんの仕事は庭木を手入れするだけではない。手入れに入る前に、刈かり払ばらい機きという機械を使って庭木のまわりにある雑草や枝を整える。「いくら植木が綺麗にできても、(庭木の)まわりが綺麗じゃないと綺麗には見えないよね」。庭木以外の手入れは本来、頼まれていることではないが水越さんは自ら手入れをしているという。水越さんにとってお客さんに喜んでもらえるのも楽しみのひとつだ。仕事が終わったときにお客さんからは「ありがとうございます」と感謝の気持ちだけでなく、「また次も頼みます」とリピートの声も多い。水越さんの細かな気遣いが、次も手入れを頼みたいという気持ちへとつながっているのだろう。少しの妥協も許さない水越さんから剪定の仕事に対する熱意を感じた。***水越さんは「好き」を大切に自ら剪定について学び、独学で剪定の技術を身につけていった。「趣味で好きじゃないとできないね」という水越さんの、好きなことを貫くすがたがかっこいい。私も自分の「好き」を大切にできる人になりたい。まずは自分の好きなことは何か見つめ直してみよう。次に作ってみたいものはありますかと水越さんにうかがう。少し首をかしげて「サザエさんかな」と笑いながら答えた。これからも水越さんの作品が見られるのだろうかとわくわくする。少し落ち込んだとき、癒されたい思ったとき、市役所に作品を見に行ってみよう。市役所の建設から56年経った今、市役所はまちの中心となり、水越さんの作品は都留の人びとに癒しを届けていた。
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