116号マスターHP用
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30no.116 Mar. 2024こだわりの料理お店に入ると、織物や版画が目に入る。種明さんと公子さんが自ら作った作品だという。まじまじと見入ってしまった。あとでゆっくり見させてもらおう、と席へ向かう。席に着くと、水の流れる音が聞こえてきた。窓の外を見ると、小さな水路がある。店の名の「カナー」は、アラビア語で「水路」という意味があるのだと種明さんが教えてくれた。種明さんが手づくりのメニューを持ってきてくださった。「スパイスいっぱい」という説明が目に留まり、ヘルシーアジアンライスのランチセットと黒糖ココアケーキを頼むことにした。ランチセットはホットコーヒーがつく。料理を注文すると、キッチンにいる種明さんと公子さんがきびきびと作業に取りかかる。しばらくすると、炒めた野菜とスパイスの香りがしてきた。急にお腹がすいてきたのがわかる。ヘルシーアジアンライスが運ばれてきた。スプーンですくって口に近づけると、スパイスの香りを強く感じる。クミンやナツメグなどを使っているそうだ。なんとなく東南アジアの情景が頭に浮ぶ。カフェ禾菜を営む公子さんと種明さん。「こんな感じでいいかな」とカメラの前に立ってくださった(2024年2月12日)手作りしむ楽カフェ禾かせい生駅近くにある「ギャラリーカフェ禾かなー菜」を訪ねた。カフェ禾菜は私の祖父である北きたはら原種たねあき明さん(78)と久くぼた保田公きみこ子さん(70)が営んでいる。種明さんと公子さんは本誌の読者であり、温かく迎え入れてくれた。を北原日々希(地域社会学科1年)=文・写真谷上碧(地域社会学科1年)=写真
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