117号HP用
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9よく見る5日後、ミツマタのようすに変わりがないか確かめたくなり、ふたたび群生地を目指す。少し手が冷たくなるくらい風はひんやりしているが、楽山球場登山口に着くまでに体は温まっていた。先日と同じ登山道を歩いているにもかかわらず、前よりも群生地が遠く感じる。早くミツマタに会いたい気持ちが先走っているのかもしれない。群生地に到着した。斜面に群生しているミツマタを登山道から見上げると、斜面全体が前よりもあきらかに黄色く色づいている。開花が進んでいるようだ。遠目で見ると、黄色とクリーム色の小さな花が交ざっているように見える。近づいてみると、オレンジ色のめしべが黄色の花弁に囲まれていてかわいらしい。一つひとつはとても小さい花弁だが、枝の先に集まることで丸い形になっている。やわらかで落ち着いた印象だ。周りの広葉樹は冬に葉が落ちて枝だけになったままだ。森のなかで黄色く色づくミツマタは、一足先に春の便りを私へ届けてくれているようだ。山へ誘われて「ミツマタ観察会」という都留市主催のハイキングイベントが3月31日に行われるらしい。ミツマタに興味を持つ人がどれほどいるのか気になって、参加してみることにした。集合場所である都留市役所に到着すると、ハイキング用の服や道具を身に着けた参加者がたくさんいた。そこまで険しいハイキングだとは想像していなかったため、私は普段着とショルダーバッグしか身に着けていない。準備不足を不安に思いながら登山口を目指して移動していると、「このあたりの人ですか」と岡おかもとまこと本誠さん(66)が私に声をかけてくださった。お互いひとりで観察会に参加していることが分かったため、一緒にハイキングをさせていただくことにした。観察会は、谷やむら村にある水力発電所の近くにある登山口から始まる。富士山展望台、パノラマ展望台に寄ってから、都留アルプスのハイキングルートを進んでいく。かなり高低差があるため、参加者は各自のペースで休憩をとっている。なかには軽食を食べている人もおり、ピクニックのようで楽しそうだ。ミツマタ満開の状態。2つの花が枝の先についているが、球体には見えない(2024年3月14日)中央の花弁が枯れはじめている。一つひとつの花が上を向き、丸くなってきた(2024年4月2日)花弁の縁が黒ずみ、若葉が生えはじめた。ようやく球体になった(2024年4月14日)丸くなるまでが
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