118号hp用 圧縮
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45マテバシイは固く、木べらでは簡単に砕けない。砕くのに思った以上に体力を取られる。すり鉢があったら、やりやすかったかもしれない。砕けたところに少しずつ水を加えて生地をまとめたら、手で形を整えていく。平らにしていくと、周りにひびが入り始めるため、きれいな円形にするのに苦労した。ハチミツ入りと何も入れないものの2種類のクッキーを作ってみる。どちらも、ただ炒ったときより香ばしさが増している。もちもちとした食感に、焦げた部分のカリカリとした食感が加わって、おいしかった。砕きかたや水の量など、試行錯誤して作った苦労が報われた。木の実を探して食べることで、「実りの秋」を体感した。マテバシイでクッキーを作ることは大変だったが、その大変さも含めて味わい深い体験をすることができた。木の実の味も、食べる楽しさも、図鑑を読むだけではわからなかっただろう。まだ、やってみたいことは残っている。今度は山菜を取りに行ってみようか。じっさいに体験してみて、私なりの醍だいごみ醐味を見つけてみたい。どんぐりの水気を拭き取り、フライパンに入れ、中火で10分ほど炒る。全体的に焦げ目がついたら火を止める。2炒ったどんぐりの殻をむき、あたたかいうちに細かく砕く。金属のザルの目を通るくらいが目安。3細かくしたどんぐりに水を加え、ひとまとまりになるまで混ぜる。ハチミツを入れる場合は、ここで入れる。4一口大の生地を手に取り、崩れないように平らにする。なるべく薄くすると、カリカリした食感になる。5拾ってきたどんぐりを水につける。浮いてきたものは、なかに虫がいる可能性があるので、取り除く。1フライパンで両面に焦げ目がつくまで焼いて、完成。生地全体をしっかり焼くと、香ばしさが増しておいしい。6〈材料〉 7枚分・マテバシイ…14個 ・水…小さじ4 ・お好みでハチミツを作ってみようどんぐりクッキー
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