フィールド・ノート No67
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FIELD.NOTE16アケビミツバアケビとアケビ(5葉)とがあります。今回採ったのは5葉のもの。実が落ちていてアケビとわかります。蔓は芯があって力強いですノダフジ表面はすべらかで弾力があります。地を這うものはたくさんのひげ根がついています。アケビと同様にとてもしなやかで編みやすいです。今回採りに行ったときはまだ葉が残っていました 10月26日、雨上がりの大学の裏山に、蔓を採りにいきました。30分ほど歩いて、落ち葉の上にアケビの実がいくつも落ちている場所にでます。直径3センチはありそうな太いアケビの蔓が、樹上から何本もぶらさがっていました。体重をかけてひっぱると、木の枝ごとたわんで手元に引き寄せられてきます。巻きついている蔓を解き、適当なところでカマで切り、収穫します。アケビはかごづくりの材にむいているようだと本には載っていたものの、じっさいにあったのはとても太いものばかりで驚きました。ねじれた太い蔓はざっくり巻き取るだけでも、そのままでおもむきがあり立派です。 編みやすそうな細めの蔓を探します。ぶらさがっているのは太いものばかりで、地面を這っているものをとりました。落ち葉のなかから見えているところをひっぱってみると、ずるずるとつながってでてきます。辿っていくと、太い蔓にいきあたり、さらに続いていきます。落ち葉の下を縦横無尽に、蔓が幾重にも張り巡っているのです。その力強さに驚きながら、細いところを少しずつ巻き取って収穫しました。鎌で切ると、植物の青い匂いと泥の匂いの混ざった、ゴボウのような匂いがしました。 この日は結局、太いアケビの蔓と、地を這う細めの蔓をいく巻きか収穫。地を這う蔓は、葉の形をもとに調べてみるとノダフジの蔓らしいとわかりました。 採ってきた蔓は適当に輪に束ねて風通しのよいところに干しておきます。これで、かごつくりの材が揃います。採ってきました。地を這うノダフジの蔓おすすめの蔓。ハサミ、鎌、軍手、歩きやすい服装と靴、クマ鈴など準備するもの

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