フィールド・ノート No67
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19も・の・を「材」と見ること。それは別の何かをつくりだそうとすることでもある。その「材」を活かそうとすることは自分自身の考えるつくりたいものと、材のもつ個性とのちょうどいいところを探していくことなのだと思う。どうつくれば、長生きするか。どうつくれば、みつけた個性がきらりと光るか。材のもつ形に惚れこんだら、なるべくそのままに。材のもつ個性と自分のイメージが違えばちょっとずつ調整して折り合いをつけていく。こうやって材と向き合うことは、自分自身と向き合うことでもある。誰かと話をしていて自分のことが分かっていくように、材と向き合うことで自分のことも少しずつ分かってくるような気がした。そして材とのうまいつき合い方はお互いを活かすことへとつながるのかもしれない。おわりに

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