FN70号
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FIELD.NOTE16 初夏の公園 ~木陰をさがす~都留に来て一年目の夏、よく散歩をしていた。街並みを知りたくて始めたものだったが、気が付くと毎回同じコースを辿ってしまう。なんとなく、公園の前を通りたくなる。公園が創り出す独特の雰囲気に、まだ馴染みのなかった都留でのくらしへの緊張感が和らぐような感覚があった。都留に住んで3年が過ぎ、ふと公園のことを思い出し、あの不思議な魅力にふれたくなって、都留のさまざまな公園を訪ねてみた。 6月17日の午後1時前、友人と大学を出発。日差しが強い。最初に、田原にある二の側公園に向かう。とても小さな公園で、屋根の付いたベンチと2台の滑り台が一体となっている遊具が設置されている。この日の快晴の空に、鮮やかな色づかいの遊具はよく映えていて、久しぶりに遊具で遊んでみたくなった。わくわくしながらはしごを上って滑ったがあまりにもあっという間に滑り終わってしまい、ちょっと物足りなかった。子どものころとまったく同じようには公園を楽しむことが出来ないと感じて、少し寂しく思えたが、それでも変わらない自分のなかの公園の魅力は何なのかと思う。気温が30℃を超えて日差しが強さを増すなか、次の公園に向かうペダルをこぐ足に力が入る。 目指したのは、下谷にある白木山公園。地図では山のふもとに位置していたので、木陰のたくさんある緑豊かな公園を想像しながら向かう。示された場所に着いても公園らしいものが見当らず、心身ともに暑さに弱ってきたので、近くにあった文化会館の職員の方に尋ねてみることにした。その方のお話によると、公園は文化会館の裏にあるものだが、落石があったので現在は封鎖されたということだ。許可をくださったのでロープを潜って入ると、草木が生い茂っていて、少し広い山道のようだった。後日調べてみると、ここは風ふうち致公園という、景観を味わうための公園に区分されていることが分かった。 この日の最後に、城南公園を訪れた。足を踏み入れるのは2年ぶりだった。白木山公園からこの公園までが緩やかな上り坂になっていたうえに、到着した午後3時ごろはこの日の最高気温の35℃となっていて、へとへとだった。そんななかで、着いてすぐ目についたのは、ブランコのある一画。隣に大きな木があり、枝葉がよく茂っていて、ブランコのある場所に木陰をつくっている。楽しそう、というより涼しくなりたい、という欲求からブランコで遊びたくなった。木陰のもとでの風を切るブランコ遊びは想像以上に涼しくて、また思っていたより楽しかった。 * 7月13日、午後12時半ごろ出発。都留市玉川にある、玉川公園に向かった。運動場があり、グラウンドの外には植え込みや遊具城南公園 6月17日撮影二の側公園 6月17日撮影白木山公園 6月17日撮影
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