FN70号
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材と一緒に 6月25日にお会いしたのは、都留市宝にお住まいの高たかべ部公まさしさん(72)。小麦色に焼けた肌で、顔をしわくちゃにして笑う姿が子どものように元気な印象を受けた。高部さんは趣味で、おもに木材を使ったものづくりをしている。ご自宅の居間にある棚の上には、高さ30㎝ほどの真っ赤なポストが飾られていた。見た目がピカピカしていたので、鉄か何かでできているように見えた。どこかで買ったものかなと思い伺うと「全部木でつくってるんだよ」と言う高部さん。木のなかをくり抜き、6つのパーツを組んでつくったという。じつはこのポストは1円玉や5円玉を入れる貯金箱になっている。以前貯めていた缶の貯金箱がいっぱいになったので、代わりにこのポストを貯金箱にしたらしい。「だけど、お金を取り出す穴がないから、取り出すときには壊さないと」と、笑いながら話してくれた。 ほかにはどんなものをつくっているのだろう。そう思っていると、高部さんが「あそこにあるのは全部つくったものだよ」と隣の部屋を指差す。そこには、木材でつくられた多だれかのために「つくる」。自分の趣味で「つくる」。本、料理、彫刻、物語……さまざまな種類のものを「つくる」。「つくる」にはたくさんの想いと形がある。私は自分の想いを形にすることが好きだ。でも、なぜ想いを形にしたいのか、どうして「つくる」ことが好きなのか。そもそも「つくる」ってなんだろう。ものづくりをする方とのお話をとおして、「つくる」ことをあらためて考えてみる。「つくる」をみつめる 第1篇夢中になる ものづくり部屋に置いてある高部さんの作品。中央にあるのが全長60㎝ほどある特大けんだま
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