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とるちゃんが「エゴマおはぎ」にした。煎りエゴマを擂すって砂糖と混ぜ合わせ、半分くらいついたご飯にまぶした「エゴマおはぎ」は、絶品だったという。「エゴマおはぎ」が格別だったという話は、わたしがエゴマを育てている畑のそばに住んでいるかたからも聞いたことがある。いったいどんな味なのだろう。 特別なときだけではなく、ふだんから思う存分エゴマを食べたい。これが久恵さんがエゴマを育てている、そもそもの思いだ。今では採れたエゴマを2ℓのペットボトルに入れて冷蔵庫に保存し、毎日の食卓にふんだんに使っている。 久恵さんは黒い髪をバンダナでまとめて、よくしゃべりよく笑うきれいな人だ。 この日、エゴマ畑で収穫の時期や方法についてひととおりお話を聞いたあと、お家に入ってハーブティーをいただきながらお話をして、エゴマを使ったお昼ご飯をいただいて帰った。本当に楽しいひとときだった。エゴマの魅力もたっぷりうかがって、いっそうエゴマは気になる存在になった。 自分たちで刈り取ったエゴマも、あとは選別をすれば食べられる。どんな味がするだろう。今度は教えていただいたレシピで「エゴマおはぎ」をつくってみよう。香西恵(社会学科3年)=文・写真久恵さんのエゴマ料理をいただいた。煎りエゴマをルッコラと混ぜ込んだおむすび、漬け込んだエゴマの葉でまいたおむすび2種、茹でキャベツ・炒り卵・煎りエゴマをポン酢で和えたもの。ぷちぷちとした歯触りと爽やかな風味/右:エゴマを煎ると部屋中が香ばしい匂いで満たされる。「この匂いも、おもてなし」(左から)久恵さんの庭には色とりどりの花が咲き乱れる/ハーブがたくさん。ジャーマンカモミールは花を乾燥させてお茶にするとおいしい/ルッコラ。間引いて食卓へ/シカクマメ。水色の美しい花をたのしむ熟したエゴマの粒。エゴマの味はたとえるならクルミに近いという。久恵さんのエゴマは上品な味と香りが自慢だエゴマ(シソ科シソ属)東南アジア原産の一年草。9月ごろ白い花をつける。1つの花から4粒の種子が採れる19

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