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FIELD.NOTE30記憶のカケラ小野に石組みでできた氷室がある。コンクリートは使われていない。教えてくれた男性は氷をつくっているところを見ていないが、母親の話を聞き、実物を見て、ここが氷をつくっていた場所なのではないかと話している。川沿いに製氷場、川から離れた斜面沿いに貯蔵スペースがある。石垣で囲われた場所に今はスギが立つ。都留市小野在住・50代男性どちらも製氷場のようす/左:石組み。コンクリートの使われた跡はない/右:上から見たようす山で氷をつくっていた跡鷹たかのす巣地区(つる5丁目)では洪水の時に草鞋を履き投とあみ網で魚を捕る。ここの川(河川敷を含む地形か)を知らないほかの地区の人は行けないらしい。投網は鷹巣地区の人が編む。網の長さは約50mとのこと。都留市宝地区在住・70代男性網を編んでいるのを見た△都留市と周辺の地図鷹巣地区宝地区真木たくさんの人の記憶を少しずつ拾い集めてみると一つひとつが宝物のようで、おもしろい。誰かの記憶にほかの誰かの記憶を重ねて、広がっていくともっとおもしろい……。土地で暮らしてきた方々の思い出、生活の跡、農作業、習わしをいくつか紹介します。記憶のカケラ子どものころ、ヤマアカガエルを食べた。カエルの皮をむいて囲炉裏で焼いて食べていた。「(真木にある「ギャラリー民」にて)ここら一面田んぼ」だった。大月市真木在住・60代男性ヤマアカガエルを食べたヤマアカガエル(アカガエル科)鼻先から尻までの長さ35~78mm。平野から山地の森林とその周辺の田んぼに棲む

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