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37る姿が印象に残っている。お店に来たお客さんはみな、古屋さんと楽しそうに話をして帰って行く。 その姿を見ていると、古屋さんが積極的にお客さんに話しかけていることに気がついた。思い返すと、初めてお店に来た時、古屋さんは私に話しかけてくれていた。それは、かかわる一人ひとりを、大切にしているからなのだろう。 また、地元の人だけではなく、大学生とのかかわりも豊富である。学生の相談にのることはもちろん、引越しの手伝いまでしたことがあるそうだ。そんな古屋さんのもとには、卒業生が遊びに来たり、便りが届いたりする。人とのかかわりを大切にしているからこそ、多くの人から好かれているのではないだろうか。少なくとも私はすでに古屋さんのことが好きだ。 ふと店内にお菓子が売られているスペースがあることに気がついた。なぜお菓子を売っているのか疑問に思い、尋ねてみた。もともとはお客さんにおまけとして渡していたそうだが、誰でも買えるように売り始めてみたという。年配の方は、スーパーまで行くのもひと苦労だ。しかしこの店に置いてあれば、近所のお店からの帰りや写真屋へ来るついで、散歩の途中などに、孫にお菓子を買ってお土産にできる。そのため、袋はスーパーのレジ袋ではなく、パン屋さんのキャラクターが描かれた、子どもが好きそうなものであった。地域の人に少しでも喜んでもらえるように。そんな思いが伝わってきた。 古屋さんは、私たち学生のことを優しく見守り、応援してくださっている。私はまだ都留市に来て1年も経っていない。一人知らない土地で暮らしていくなかで、頼れる大人の存在はとても大きいものだ。この人に出会えてよかった、素直にそう思う。「都留を第二の故郷にしてほしい」古屋さんはそう話してくれた。4年間という限られた時間のなかで、都留を好きになって、この地を満喫しないともったいないと私は思う。「親戚のおじさんのように思ってほしい」という古屋さんの言葉が、とても嬉しかった。人とのかかわりが私は好きだ。人の優しさ、あたたかさに触れると、何だか自分まであたたかい気持ちになる。古屋さんと話して、気づけばぬくもりをたくさんもらっていた。かかわっていく一人ひとりを大切にしていく。私も古屋さんのように、このぬくもりをみんなに伝えていこう。店内に置かれたお菓子プリンターのインクやフィルム、アルバムなどもある水野孝英(社会学科1年)=文・写真

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