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1717たんぽぽ一ばんさきに春をつげる花それはたんぽぽ土にはらばいさむい北風をじっとたえてきた花たんぽぽがお日さまのようにかがやいているのはそのせいだこくごでべんきょうした『たんぽぽのちえ』みんなの目の中にもたんぽぽがさいているあかるくかしこい子になろうわたげになる日をむねにいだいて̶̶̶̶ 『詩集たんぽぽ』より遠藤静江作けに行ったの。学級のお母さんたちにはこう言ったの。Nちゃんの家みたいなことは大人の社会ではあることよね。だけどみなさんは、影でそれを囁くでしょって。それで助け合いになる?ならないでしょ。積極的にそういうことを理解して、助け合いましょう、みんなで。隠してることじゃない、隠してもばれることでしょ、ね。この学級は、学級集団は、みんなで助け合っていかなきゃ、子どもは育たないよって言ったの。プライバシーなんてね、そんなね、かっこいいこと、よそうよって。何がプライバシー?ね、そうじゃないでしょ。だって大人の社会にはあることじゃない。離婚もあるしね、喧嘩もあるし、ね。でも、そのなかから子どもを守るのがあたしたちの役目でしょ。だからやりましょ。喜びの輪が広がるそれからNちゃんのお母さんも戻ってきたの。そしてお母さんは新聞配達したりいろいろしてね。あたしがね、『山梨日日新聞』へ学級の子どもの詩を投稿させてたの、学級全員のね、一年間のうちに学級全員がでるように。それが載るとね、Nちゃんのお母さんは新聞に載った子の家へ新聞を配って歩くの。そこの家でとってる場合もとってない場合もあるの、『読売新聞』とったりしてるから。それでとうとう一年たったときにね、子どもの詩が全部載った。それを全部印刷して一冊の詩集をつくったの。教育っていうもの。あたしの考え方はね。学校のなかに留めとくものじゃないのね。親も、家庭も、地域も、みんなで育てていくものだとわたし思うの。ほんと。社会っていうもの自体がそういうものだとほんとは思うの。うん。それでちゃんとね、そういう所を通とおってくればお互いが理解できると思うの。自己紹介:大好きなこと、詩をかいたり絵をかくこと。もちろん子どもたちが大好きです。特徴は桃太郎さんが年とったってかんじの髪型。その他知りたいことは聞いてくださいね。̶̶『詩集 たんぽぽ』より上の写真(黄緑色の表紙)は 『詩集 たんぽぽ』。昭和62年度に禾生第二小学校の二年生が書いた詩をまとめたもの。遠藤先生がNちゃんの妹の担任だった年にまとめた詩集である。一人ひとりの詩に遠藤先生が言葉を寄せている。遠藤先生は詩 ↑遠藤静江さん(えんどう・しずえ)17

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