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H・D・ソローが『ウォールデン 森の生活』(今泉吉晴訳、小学館)で示唆した散歩のほんとうの意味とは何か。散歩をとおして見えてくるものとは。私たちは歩くことで、変貌する自然やまちの今を記録し、フィールド・ミュージアムのたのしみを報告していきます。今回は都留市内の生きものの情報と、“まちの記憶コレクション”にくわわった「山本書店」をご紹介します。第16回越冬中のテントウムシ2012年2月8日 都留文科大学 自然科学棟非常階段踊り場 自然科学棟の非常階段で越冬しているテントウムシを見つけました。風が当たらない壁の隅っこに、数頭から数十頭が固まっていました。壁の上のほうよりも下のほうに多くいました。子どもの頃、石の裏に虫がたくさんいたのを見たことを思い出し、踊り場にあったブロックをどかすと、その裏から百頭近く見つかりました。大学内では自然科学棟のほかに、本部棟と2号館、3号館にもテントウムシが越冬に来ていました。 (地域交流研究センター職員 今泉圭一朗)クマタカ2012年1月26日 都留市十日市場 都留市十日市場の桂川の近くで、2羽のハシブトガラスに追われているクマタカを見つけました。このクマタカは地上から約20mの高さを飛び、右岸のスギ林のなかに入って姿が見えなくなりました。都留市内ではまれにクマタカが高空を旋回していることはありますが、それは山の上に限られます。地上付近には出現しませんし、人家や国道、線路が近くにあるようなところには出てきません。今回、市街地でクマタカが見られたのは、23日の降雪によって山では食物が捕りにくくなっていたからかもしれません。 (西 教生)飛翔中のクマタカ(撮影・北垣憲仁)左のブロックをどかすと、テントウムシが越冬していたアズマモグラの死体2012年1月18日 都留文科大学1号館裏 本学1号館裏でアズマモグラが死んでいるのを見つけました。体には1.5cmほどの古い傷がありましたが、死因との関連は分かりません。死体というと少し敬遠されるかもしれません。しかし、死体を見つけたからこそできることがあります。今回、このアズマモグラを仮剥製にしました。仮剥製を作る過程では、アズマモグラの体のつくりをじっくりと観察することができました。ただ、野生動物は病気や寄生虫をもっていることがあるそうなので注意が必要です。 (初等教育学科3年 砂田真宏)FIELD.NOTE20
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