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と違い、長期にわたって保存ができ、ほかの人に触ってもらうことができる。ふだん触る機会があまりないような生きものを触ってみたら、みんなはどんな顔をするのだろう。どこに目を向けて、どんな興味をもつのだろう。それを聞いてみたい、私が感じたこととどう違うのか、どこが共通しているのか知りたい。はく製づくりで、私はいままで知らなかったことを多く知ることができた。力強く飛ぶ鳥の皮膚のもろさも、野生の鳥に肉があまりついていないことも、不安になるくらい小さな体のハタネズミにしっかりとした歯や爪が生えていることも。知らなかったことだらけで、少し目まぐるしいくらいだった。知っていく過程が楽しくて、生きものの血が恐いとか、気持ちが悪いとか、そういう感情はまったくなかった。図鑑にも載っていないことを、私は知り始めているのだと思うとうきうきした。学術的な難しいことは分からない。だが私が経験して感じたことを、実物を通してなら自分の言葉で鮮明に伝えることができる。私はそのために、「残して」いきたいのだ。自分の好奇心が、誰かの驚きや発見のきっかけになる瞬間のために。←←←←皮を裏返したところ。残った肉を取り除く中身を切らないよう注意する頭の大きさに合わせてひねる皮を強く引っ張らないように注意するはく製にはピンを刺さないで固定する【ハタネズミの仮はく製】形を調整しながら段ボール紙にピンでとめ、刷はけ毛で毛並みを整え、乾燥させる。⑤唇を縫ってとめる。口からピンセットで絞った脱脂綿を詰める。きれいに詰め終えたらお腹を縫ってふさぐ。④みぞおちの辺りから肛門辺りまで、内臓を傷つけないように開く。②ハタネズミの大きさに合わせ脱脂綿をちぎる。①前足と後ろ足の関節と、尾を外しながら鼻先まで皮を剥がし、皮と手足だけの状態にする。皮の内側にミョウバンをすり込む。③ミリ単位で測る羽毛を血で汚さないように注意する図は脚の関節破けてしまったところから羽毛が覗いていた縫い目はお腹の羽毛で隠す①シロハラの計測。全長、尾の長さなど、記録用紙に細かく記入する。②お腹の羽毛を掻き分けて、皮にメスを入れる。破かないように気をつけながら、皮を剥がす。③途中で脚の関節と、翼の上腕骨を外す。皮に残っている骨の周辺の肉を、そぎ落とす。④眼球など、腐りやすい部分を取り除き、皮の内側にミョウバンとホウ酸をすり込む。⑤竹串を芯にして脱脂綿を入れ形づくる。きれいに縫ってとめ、乾燥させる。【シロハラの仮はく製】←←←←仮はく製作成日:2012年2月9日/作業指導:北垣憲二さんハタネズミ:大きさ10~14センチメートル、農耕地や造林地に生息2011年10月、やまびこ競技場付近で編集部の卒業生が死体を拾い、その後冷凍保存仮はく製作成日:2012年1月8日/作業指導:西教生さんシロハラ:大きさおよそ25センチメートル、本州以南の平地や山地に生息2010年3月、本学コミュニケーションホール西側で編集部員が死体を拾い、その後冷凍保存
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