FN73号
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陶芸に挑戦遠木さんに教えていただきながら陶芸に初挑戦した。今回は、焼き上がると白くなる「白信紫」という種類の土をつかう。ろくろを回しながらキリで土台となる円を描く。キリを固定させて浅く切り込みを入れるのがコツ12土台にきずを入れて土を水で溶かした「どべ」を塗る。これらは接着剤の役割を担う3紐状にした土を土台に一段ずつ巻き、くっつける。形に気をつけながら好きな高さになるまで繰り返していく4半乾きになったら、でこぼこなところを鉋で削っていく。あえてでこぼこを残すときもある5土台に外側と内側の円を描き、底をつくる。削りすぎると穴が空いてしまこともあるそう6しっかり乾いてから釉薬をつける。今回は色がつかない透明油をつける。釉薬が乾いたら窯で焼いて完成削る前焼く前完成!完成までの道のり土からできる作品たち 5月13日の午後、再び遠木さんの工房へお邪魔して、陶芸に初挑戦した。つくる前からどんなふうにできるのか、どういう形にしようかという期待と楽しみでいっぱいだった。いざ土の塊を前にしたとき、私はきれいな筒型の湯飲みを思い浮かべた。でもじっさいにつくってみると、側面がでこぼこで逆三角形の湯飲みができあがった。これはこれで味があっていいのだが、イメージ通りにするのはなかなかうまくいかないことを実感した。今回はせっかくなので、陶芸用絵具をつかって色もつける。「一度塗り始めると止められないよね」と遠木さんがおっしゃるように、ここまで、と決めないと踏ん切りがつかない。すぐに終わるのかと思っていたが、15㎝くらいの湯飲みでも、形ができあがるまでに4時間かかった。イメージしていたのとは少し違っていたが「いい感じじゃん」と、できあがった形を見て遠木さんから感想をいただけたので、私は思わず照れて笑顔になる。それからは完成品を早く見たい、という気持ちでいっぱいだった。2週間後に作品が完成した。割れずにきれいに焼きあがっていたのを見て、心の底から嬉しさが込み上げてきて、思わず歓声を上げる。 土には決まった形が最初からあるわけではない。湯飲みをつくっているときも、このくらいの大きさなら持ちやすいとか、飲みやすいとかをその場で考えて形を変化させていった。思いついたままにつくったので、再びおなじものはつくれない。少し不格好ではあるけれど、自分でつくって、形にしたので誇らしくも思う。自由に形を変えられるからこそ、まずは土をいじってみることが大切だ。失敗したらまたやり直すこともできる。頭で考えるよりも先に行動してみる。つくりだしてから考えたほうが作業がはかどることもあるかもしれない。 土のようなやわらかい発想で、私もつくることに挑戦し続けていきたい。15
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