FN74号
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FIELD.NOTE38大月宿おおつきしゅく田野倉村たのくらむら九鬼くき古川渡村ふるかわどむら四日市場村よっかいちばむら深田ふかた田原たはら十日市場村とおかいちばむら夏狩村なつがりむらおおつきかみおおつきつるぶんかだいがくまえかせいとおかいちばつるしひがしかつらやむらまちあかさかたのくら経由地富士急行線〈庚申待と庚申塔〉人のお腹のなかの虫、三尸(さんし)が、庚申の夜、天に登って神様に悪事を告げ口する。すると寿命が縮まってしまう。それを防ぐために庚申の夜、一晩中起きているのが、庚申待という信仰だ。庚申塔には、庚申待の本尊の青面金剛や三猿などが刻まれている。 田野倉駅から禾生駅まで歩いた回のこと。甘酒橋の脇、道祖神と馬頭観音にはさまれて特徴的な彫刻のある塔があった。庚申塔というらしい。 郷土研究会の安やすとみ富一かずお夫さん(84)は石造物に詳しい。一つひとつに物語があることを教えてもらうたび、自分が何も知らないことと、そのものが持っている世界の奥深さに驚いてばかりだ。気になりながらもなんとなく通り過ぎていた「石造物」に、富士路を歩きながらあらためて出会えている。石造物と出会う富士路旅録香西恵「都留市郷土研究会」とは都留市出身者を中心に、同市を拠点に郡内の郷土史を研究している研究会。現在、会員は92名。最近では『都留市の方言』(2008)に引き続き、発足35周年を記念して、都留市の地名を約2年間かけて調査しまとめた『都留市地名辞典』(2012)を刊行した。第3回では、小形山を散策した第2回(6/23): 田野倉駅-禾生駅第3回(7/29): 田野倉駅 小形山方面第1回(5/27):上大月駅-田野倉駅「歩いた」みちのり

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