FN74号
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FIELD.NOTE4010周年企画 第2回『フィールド・ノート』の活動を振り返る2012年春、『フィールド・ノート』は創刊10周年を迎えました。10年の歩みのなかで私たちが大切にしてきたこととはなにか。そしてこの先、大切にしていきたいこととは。第2回は、『フィールド・ノート』のこれまでと自分たちの活動を振り返り、私にとっての『フィールド・ノート』とはなんなのかを考える機会にしたいと思います。はじめて私が『フィールド・ノート』を手にしたとき、この冊子がどのようにできているのか想像もできませんでした。こんなに立派な冊子を学生がつくっているのだと知って驚き、また、感心したのを覚えています。完成されたものを見てもそこにどんな苦労があるのか、どんな行程を経てできたものなのかは、なかなかわからないものです。冊子に携わるようになった今も、ただ自分の記事を担当しているだけでは見えてこない作業があると感じています。 00号が発行された2002年、現在大学4年生の私は小学6年生でした。そう考えてみると、10年前に発行された『フィールド・ノート』が現在も発行され続けていて、当時小学生だった私がその冊子づくりに携わっていることは、なんだか不思議なことのように思えてきます。そして都留というまちでの経験が、74号まで途切れることなくそれぞれの言葉で文章になっていくことに驚いています。 過去の『フィールド・ノート』を手に取ってみると、すべて手書きのページや漫画のように読めるページ、レイアウトがおもしろいページなど、参考にしたいと思うページがたくさんあります。どの記事も地域と関わった藤森美紀(社会学科4年 )=文・写真~冊子ができるまで~編集部員それぞれが興味や関心のあるものに焦点をあてて、どんなページにしていきたいか考えます。取材先の目星をつけ、どのように進めていくか予定を立てます。1ページの企画週に一度編集部員が集まり、企画の発表、各ページの進行状況や抱えている課題の把握、ページのチェックなどをおこないます。仲間と話しあうことでお互いにアイディアを出しあったり、刺激を与えあったりします。2編集会議何を聞きたいのかを考え、下調べをしてから取材先に向かいます。取材は観察することをはじめ、人に話を聞いたり、体験をしたりして進めていきます。取材先には、さまざまな出会いがあり、私たちはそのことに感謝しながら、新しい発見にわくわくし、メモをしたり、写真を撮ったりして記録を取ります。3取材取材をしてから時間が経たないうちに、体験したことを文章にしていきます。文章を書くなかで自分の経験を整理し、なぜ自分が興味や関心を持ったのか、その経験が自分にとってどのような意味を持つのかといったことを考察していきます。4書き起こす

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