FN74号
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41校了を迎えると編集長と副編集長が原稿のデータを印刷所に送ります。8入稿印刷所で刷りだしてもらった原稿の最終確認です。とくに、パソコンの画面上と紙面上では色味が違うので、色味を中心に調整をします。9色校チェック完成したデータは印刷所に届けます。冊子を読者のもとにお届けしたとき、私たちの編集作業は完了します。10完成!「赤入れ」の「赤」が少なくなり自分や仲間の納得のいくページに仕上がってきたら、本誌発行人である北垣憲仁さんに原稿を見ていただきます。7校了一人ひとりの経験が綴られた、色あせることのない記録です。10年の歩みのなかで変わってきたことも変わらないこともありますが、それらを含めて『フィールド・ノート』なのだと思います。 文章が思うように書けない悩みや、校了までに自分のページを仕上げなければならない緊張感があるなかで、時には投げ出したいと思うこともあります。それでもこだわりを持って、内容が充実した冊子を完成させたいと思うのは、完成したときの達成感や嬉しさがとても気持ちのいいものだからです。また、地域のかたにお話を聞くことや、自分の文章を人に読んでもらうといった、編集部での経験一つひとつが自分にとってかけがえのないものだからです。これらの経験は私という人間を成長させるものになると、実感しています。 先輩がたが積み重ねてきた10年という歴史があり、一緒に頑張っている仲間と『フィールド・ノート』を読んでくれる読者の皆様がいることを心に留めて、私はこれからも自分の経験したことを自分の言葉で書き続けていきます。6各ページを冊子のようにまとめ、ページのチェックをしていきます。冊子になったときの雰囲気をつかみ、全員でそれぞれのページの課題などを把握して意見交換をします。ソートチェック6書き起こした文章を仲間に読んでもらい、わかりづらい表現やもっと詳しく知りたいところ、ページのレイアウト、感想などを赤ペンで指摘してもらいます。この校正の作業を私たちは「赤入れ」と呼んでいます。自分や仲間が納得できるところまで、何度も赤入れをしていきます。この作業は文章を書き始めてから校了まで、ほぼ継続的におこなう重要な作業です。赤入れをしてもらうことで、新たな視点に気づくことや、その経験の意味を掘り下げていくことができます。担当ページはそれぞれが責任を持って仕上げていきますが、決して自分一人の力で出来上がっていくものではありません。仲間たちとつくるものだからこそ、より自分が納得できるものに仕上がるのだと感じています。5校正(赤入れ)

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