FN75号
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FIELD.NOTE4210周年企画 第3回2012年春、『フィールド・ノート』は創刊10周年を迎えました。10年の歩みのなかで私たちが大切にしてきたこととはなにか。そしてこの先、大切にしていきたいこととは。第3回は、編集部を支えてきた先輩方の目線からみた『フィールド・ノート』についてお話をうかがいました。前澤志依(国文学科3年 )=文深澤加奈(国文学科2年 )=写真これまでの10周年企画では、本誌の根底にある思想、冊子が完成するまでの流れや変遷を見てきました。では、編集部を支えてきた先輩方はなにを思いながら活動をしてきたのでしょうか。10周年を機に先輩方から直接お話をうかがいたいと思い、10月28日、東京都新宿区の喫茶店で、今いまい井尚しょうさん(34)、前まえだ田恵けいこ子さん(28)、杉すぎやま山由ゆきの貴乃さん(25)にお会いしました。今回は、座談会をした内容の一部をご紹介します。̶̶編集部に入って変わったこと、与えられた影響について教えてください。今井さん(以下、今井):ぼくは昔から編集とか文章を書く仕事に就きたいと思っていたので、それをじっさいにやってみることができたのが『フィールド・ノート』だったんですね。こうやって雑誌を出すっていうことは、べつになんの就職とかにも役立たないかもしれない。でも、やっぱり、編集の一連の流れがわかるじゃないですか。それをじっさいにやってみることは、じつは一番実践的に役に立つんじゃないかなって思いますよね。 ぼくはこの『フィールド・ノート』をやった後どうしようかなと思って、ちょっとカナダのほうに行ったんです。でも結局、日本に帰ってきて雑誌社に入ったんですけど、やっぱり雑誌なんですよね。同じことをずっと続けている。そのあと自分でも雑誌をつくろうと思って『旅と冒険』という雑誌をつくってみたんですね。それはまさに『フィールド・ノート』でやってたことと一緒で。だから、文章を書いて、編集して、出すっていう一連の流れを最初に実践したのが『フィールド・ノート』なんで、ぼくはすごく影響を受けたし、ここからスタートできたっていう感じがあって、今でも大切な経験だったなってすごく思うんです。そういう意味ではすごく大きなもので大切ですね。̶̶じっさい、活動をして良かったですか?今井:それはもう、もちろん。立ち上げられたってのはすごく良かったんです。試行錯誤しながらつくっていったんで。10年経った今でも、西(教生)くんが定期的に、野外で見た生きものの記録と感想をまとめてPDF化したものをメールで送ってきてくれるし、そうやって活動を続けるっていうのは大切だなと思うんですよね。『フィールド・ノート』を立ち上げて、それが今もずっと10年間続いているっていうのはすごく嬉しいし、たぶんなんかまた新しいことをやってみようって思ったときにも、なんとかなるんじゃないかって思える、そういう経験にはなったかもしれない。たとえば、将来ぼくが、仕事のなかや仕事以外で、なんか新しいことをやろうって思ったときにも『フィールド・ノート』を立ち上げることができたから、また同じような感じで手探りでいいじゃん、今はもう『フィールド・ノート』をつくる一『フィールド・ノート』をつくるということ       ~OB・OGとの座談会~FIELD.NOTE42

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