FN76号
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13残っていません。時間がなかった、というような理由もいくつかありますが、「今日くらい行かなくてもいいか」と思った日が続いていたこともあります。畑での大きな収穫を求めていたわけではなかったので、なおさらそういう気持ちが強かったのかもしれません。それでも、季節の変わり目や、山々のようすがガラッとさま変わりするころになると、私の足は自然に中屋敷に向かいます。 一年かけて通い続けることで、私にとって中屋敷は「畑のある場所」というより、「わくわくするようなことを探しにいく場所」になっていきました。なにか見つけたら、ノートに残しておく。みんながノートを見たら、私の話を聞いたらなんて思うだろう。自分のなかで少しずつ、楽しみかたが変わっていくのが分かりました。 中屋敷に足を向けても、このノートに何も書かなかった日が何日もありました。突然思い立って草むしりに行ったことや、なんとなく歩きに行った日のことは書いていないことが多く、写真は残っていてもノートには何も残っていない、ということが頻繁に起こっています。なにも発見がなかったからなのか、持田と畑の片付けへ、全体を耕してならしておいた。ハシバミの雄花の冬芽は特徴的だった。       (砂田・12月8日)午前8時頃から雪の中ずんずん進んでいった。雪は表面が凍ってしまい、固くなっていた。動物の足跡をさがしたが、昨日見たものと合わせて4ヶ所くらいだった。ノウサギのフンを、いくつか見つけた。           (持田・1月16日)午前9時45分、柄杓流川にかかる橋で見知らぬおじいさんと会う。橋のたもとまでは、もう車のタイヤ跡がたくさんついていた。うーん、なんていうか、春。地面もふかふか。 (持田・2月3日)間引いて植え替えなかった大根6つを収穫した。15〜20㎝くらいまで太くなり始めていて、根自体には虫喰いもなく、成長は順調であるように思えた。イノシシに掘り返されていたうねを直し、柵もできる範囲で修復しておいた。ヒガンバナが咲き始めている。もう秋だなあ。 (持田・9月26日)9月10月12月11月2月1月2013年1月17日2013年2月3日

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