FN76号
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15と、春からは自分が通うことのなくなる畑のことが、気になって仕方がありません。 そこで、編集部の後輩に「中屋敷の畑を継いでくれる人、いませんか?」と何度か声をかけ、来年からの「畑の主」を募りました。 手を挙げてくれたのは二人。畑では染め物の染料として使う藍と紅花を育ててみたい、ということです。経験がないことをやってみたいと思う人もいれば、作物の収穫やそれを使ったものづくりを目的に畑しごとをする人もいます。私が教えてあげられることはとても少ないのですが、新しい季節をこの畑と過ごす人たちが、自分なりの楽しみを見つけてくれることを願うばかりです。 私はいままで、自分が見つけたもの・感じたことを人に伝えることで精一杯だったけれど、いまは同じ場所で他の人が何をして、何を思うのか、ということにすごく興味があります。そのため、ノートにどんなことが書かれていくのかも、とても気になるのです。新しい季節に、中屋敷はどう変わっていくのか。ノートはどんな言葉で埋まっていくのか。この土地を離れる日が近づいても、中屋敷への興味は尽きません。2013年3月からの、未来予想図来年の畑はどうなるのか、育てる候補に上がっている藍と紅花が大きく育つ6月ごろを想像しながら、未来予想図を描いてみました。畑はもちろん、まわりのいきもののようすも気になるところです。藍と紅花は、遠藤静江さん(本号42頁「起き上がる朝」に登場)から種をいただくことになっています。

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