FN76号
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23総距離…15kmかかった時間…約7時間高低差…約200m虹を見た回数…4回てみると、昔は着物や米を保存しておく倉であったが、現在はお店の倉庫になっているという。そのお店「槇田商店」は洋傘の専門店で、店内にはそれぞれ模様の違う、渋い緑や明るい黄色など美しく染められた色の傘がたくさん並んでいる。いつもの道から少し踏み込めば新しい出会いがあり、知ったつもりでいたのは国道に面したほんの一部分にすぎなかったことを実感した。 歩きはじめて7時間、ようやく大学にたどり着いた。旅を終え、不思議とそれほど疲れはなく、歩ききることのできた達成感に満ちていた。4年間通い続けた道は一本道だと思っていた。しかし、歩いてみるとそこからさらに道がわかれてつながり、まちが広がっていることが見えてきた。いつもなら一瞬で通り過ぎてしまう景色だけど、時間をかけて歩くと、脇道が思いがけないところにつながっていたり、川の流れが意外と速かったり、ふだん見えないものに気づく。 車内にいては出会うことのなかったであろう景色や人。自分の足で歩いたからこそ得ることのできたこの旅の経験はずっと忘れない。また新しい出会いを求めて好奇心のおもむくままこの町を歩いてみたい。ようやく都留市へ。もう少しだね、と励ましあいながら大学を目指す14:40国道から見ると背面しか見えなくて(写真左)、なんだろう、と石段を上って正面に回ってみると、眼下には西桂の町が広がっていた。ああ、西桂ってこんなに広いんだ。はじめて見る景色に感動した。この神社は諏訪八幡神社といい、日やまとたけるのみこと本武尊が東国開拓と国家鎮護のために諏訪神社を祀ったのがはじまりとされる。写真右は正門から見たもの諏訪八幡神社13:45写真右/槇田商店横のレンガづくりの壁。少し色褪せていて歴史を感じさせる。写真左/お店に並べられていた色とりどりの傘。1つひとつ模様が異なり、色も鮮やかだが落ち着きがあって上品な印象を受ける槇田商店13:5017:30都留文科大学到着コーヒーとケーキをいただいて少し休憩。居心地がよく、気がついたら2時間も経っていた14:45カフェ アルバム

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