FN76号
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35西さんに教えていただいて、ツグミの仮剥製をつくる。これまで鳥の死体を見つけても、どうしたらいいかわからなかった。ひとつ方法を知ることで、違う付き合いかたができるかもしれない。剥製が出来た後は、何を食べているのか、砂肝のなかみを見た。砂はほとんどなく、木の実がぎっしり入っていた。赤くてこの大きさだとガマズミだろうか。洗って調べてみることにする。2月19日養蚕についてのお話を﨑田くんと聞きにいく。編集部に入ったばかりのころ、養蚕の先生にお話を聞いたことがあった。今回は戸沢で暮らしてきたおばあさんの、人生の節々の思い出とともにある養蚕と織物の記憶を聞くことができた(20頁「おしらさん」)。お蚕さんは子どもの仕事だったこと。余った布でひいばあちゃんが元旦に着る着物をぬってくれたこと。この日にもらえるみかんが楽しみで、たもとに入れて持ち帰ったこと。おしらさんのお祭りには笛や太鼓をならし、お寿司を用意して山へ上っていったこと。小正月には、「ダンゴバラノキ」に「縁起」と呼ぶお菓子を吊るし、まゆだんごとみかんをさしたこと。2月16日 編集部にいると、いろいろな人がいろいろなことを見せてくれます。関心のあることにつられて出かけて行きますが、そこからいつも、これまでの自分の知らない、日々の楽しみかたを教わります。  富士みち探訪は、郷土研究会のかたがたのお話が楽しみで、毎回参加させていただいてきました。今回は、安やすとみかずお富一夫さんに道中の芭蕉の句碑にまつわって、「俳句のつくりかた」の資料をいただきました。 資料に書かれているように、『俳句歳時記』を手元において使い込めば、安富さんのお話がもっとよくわかるかもしれない。そんな期待をきっかけに、さまざまな興味が広がっていきます。都留市護国神社から長安寺までを歩く。護国神社では郷土研究会の方々の戦時中の記憶に聞き入る。桜の木を抜根して畑にしたこと、壮行会でうたった歌のこと。商家資料館では養蚕にまつわる資料が興味深い。都留市文化会館近くの「大手」では、お話を聞いて、お城に続く桜並木や往時の街並を思い浮かべる。3月2日 富士みち探訪2月23日編集部に行く途中でキジを見る。2月25日甲斐絹の見学に行く。編集部でお世話になっている本学印刷室の前田太二さんの企画に混ぜていただいて富士吉田技術センターへ。見せていただいた明治期の甲斐絹からは、織物としての技術の高さ、昔の人の教養の高さと遊び心のあるセンスのよさに圧倒された。その後、甲斐絹が扱われている文学作品を読む会にも参加させていただき、甲斐絹のなかの文学、文学のなかの甲斐絹という視点を垣間見た。

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