FN77号
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13高川山の山頂にあった「山名盤」です。高川山の山頂から見える42箇所の山々の名称、かたち、方位などが刻まれています。東に高畑山、西に鶴ヶ鳥屋山、南には石割山などがあることが読み取れました。山名盤でどんな山が見えるのかがわかったので、山頂の景色をより楽しむことができました。【石に刻まれた景色】「大月橋」や「谷村横町」などの古い駅名も見られる。『奥隆行写真コレクション』所収[山麓電車開通記念]より昭和4年の路線計画。現在の富士急行線 大月─富士山駅(旧富士吉田駅)間の開通記念にあわせて作られたもののようです。当初は身延線や東海道線に接続する計画があり、図のなかでは「未成線」として記されています。計画は実現こそしませんでしたが、当時の壮大な計画を今に伝えています。 〈参考文献〉 『富士山麓史』富士急行50年史編纂委員会 1977年8月発行【未成線に託された夢】地図都留第一中学校入口の「運行系統図」地図の定義は何だろう。いくつか辞書を引くと、地表を一定の約束で縮尺して平面に表現したもの、とあります。そう考えると、バスの運行図も(正確さは欠きますが)地図の仲間といえそうです。比較的新しい地形図や住宅地図が取りこぼしている地名・小字が、バス停の名前として図に示されています。【小さな地名をひろう】「道どうしょうぼり生堀」、「羽はねこ根子」:中央自動車道 都留IC、院辺橋周辺にある地名(41頁参照)。「十日市場上かみじゅく宿」:十日市場のなかでも小篠神社付近を指す地名。かつて宿場を形成していたことを物語る名だという(「富士道を歩く会」での聞き取りから)。

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