FN79号
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no. 79 Dec. 201334左:いつも掛けられていた「CLOSE」の看板。お店の入口の左側に掛けられている上:深澤良美さん。お話し中に見せる笑顔が魅力的だ生い茂る植物の陰にひっそりと隠れるようにして佇んでいるお店。ドールハウスのようなその建物に惹かれ立ち寄ってみるけれど、そこはいつ来ても「CLOSE」の看板が掛けられていた。このお店をきっかけに出会ったのは、やりたいことにまっすぐなかただった。深澤さんとの出会い 「ギャラリー喫茶ビアンカ」、このお店を経営していたのは深澤良美さん(53)。経﹅﹅﹅﹅﹅﹅営していたと過去形にしたのは、2007年にビアンカは閉店したからだ。 私は入学したばかりのころ、なにげなく歩いているときに、このお店を見つけた。「ギャラリー喫茶」という聞き慣れない名前、あたりの風景とは異なる洋風の建物。それからずっと、このお店はなんだろうと思うようになり、何度か足を運ぶも、「CLOSE」の看板が下ろされることはなかった。ますますこのお店が気になった私は、意を決して近くのお宅のかたにうかがってみた。すると、このお店はすでに閉店しているとのこと。経営していたかたのお名前と連絡先を教えていただいたので、お話しを聞くべく電話をかけた。見ず知らずの私がいきなり電話をして大丈夫だろうかという不安もあったけれど、電話越しの深澤さんは快く取材を引き受けてくださった。 10月20日、この日は靴がずぶ濡れになるくらいひどい雨だった。寒さに耐えながらビアめた決自分道進のへむ

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