FN79号
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9ムササビ ムササビは、日没後、30分ほどで活動を始めます。生息する場所さえ確認できれば、年間を通した観察ができます。 ムササビは、スギやヒノキなどの植林地にも生息しています。まずは森に接する神社などを探すとよいでしょう。ムササビはふだん、木の洞うろを住み処かとしています。神社の木々は御神木として大切に守られてきた大木が多く、こうした洞ができやすいのです。 神社では、まず糞を探してみましょう。神社の大木の下を探してみて、直径が5㎜ほどのほぼ球形をした糞が見つかったら、それがムササビの糞です。 糞が見つかったらいよいよ観察です。夜行性ですから懐中電灯を使いたくなりますが、滑空のさいに明るいライトで照らすのはムササビにとって非常に危険です。まぶしさのあまり滑空に失敗することもあります。そこでムササビが光をまぶしく感じないように赤いセロファンを懐中電灯に取り付けるといいでしょう。木の葉が落ちる冬ならシルエットでも姿を観察できます。こうした工夫は夜行性のほかの動物の観察にも応用できます。ニホンリス 夜行性の哺乳類が多いなか、ニホンリスは昼間に活動するという特徴をもっています。樹上に巣をつくることが多いのですが、地面に降りて移動することもあります。 リスがいることを知る手がかりとして分かりやすいのは、クルミの食痕でしょう。固いクルミの実を二つに割って食べます。 図鑑には、リスが食事をした痕として、マツボックリの食痕を「エビフライ」と称して紹介してありますが、ムササビも似たような食べ方をするため、ほとんど見分けはつきません。リスが食べたものかどうかを判断するには、じっさいに観察して確かめるのが一番です。 リスは、木の枝の付け根など、周囲が見渡せるような開けた場所で食事をする傾向があります。枝から枝へと移動するため、リスを観察するには、倒木などを利用して地上2mほどの位置に横木を渡し、開けた場所に餌台を設置するとよいでしょう。 リスは早朝と夕方の活動が活発になるといわれています。5mほどの距離を保ち、じっと観察してみましょう。①ムササビは、まず森に接した神社を探してみる②糞は球状をしている。これがあったらムササビが生息している証拠③日没後、30分を目安に、赤いライトでじっと観察してみよう①ニホンリスは、クルミを二つに割って食べるのが特徴②クルミが実る秋、ニホンリスは枝を伝って食べに来る③横木を渡して餌台をつくってみる。昼間もニホンリスが観察できるムササビニホンリス
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