80(単ぺージ)
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11テーブル席にいるお客さんと話をするおばちゃん母さんが本学近くの踏切沿いにプレハブ小屋を建てて始めたそうだ。それから2、3年はその場所で経営していたが、もともと営業したいと思っていた今の場所にお店を移した。現在の場所で営業するようになってから、今年で20年目になる。話す時間 おばちゃんに楽しいと感じる時間について尋ねると「仲間(同級生)と過ごす時間だね」と返ってきた。お話を聞いていると、お客さんとのやりとりではなく、自分の長年の友達と過ごす時間を楽しく思っているという。その答えは私が考えていたこととは違っていて、少し意外だった。 「話したくてくるんだよね」。お客さんの多くは買ったり食べたりすることより、おばちゃんと話をするためにお店に来る。思い返してみると、私がはじめてお店を訪れたさい、おばちゃんは自らお客さんに話しかけるようにしているといっていた。その心遣いがお客さんに話をしたいと感じさせ、お店へと足を運ばせるのだろう。 お店を訪ねると、おばちゃんはよく卒業した学生のことを教えてくれる。そのときのようすは、まるで我が子のことを話すよう。学校を卒業するとき、今後のことを報告していく学生の姿が目に浮かぶ。私が「いろんな人と交流あるのっていいですね」というと、遠くからわざわざおばちゃんに会いに来たという人や近所に住んでいる人など、さまざまなお客さんが来ることを話してくれた。いろんなお客さんがいて、いろんな話を聞けるのがいいよね、とおばちゃんはうれしそうに語る。一人ひとりのお客さんに向き合って話しているようすがそこから感じられた。 食べることより話すことがメインになるお店、それが「たこ焼き屋ひらい」だ。お客さんに対してというより、一個人として話をしてくれる。そんなおばちゃんがいるから、私はこのお店に惹かれたのだ。お店の名前にも入っているたこ焼き(1箱12個入りで340円)。お店の一番人気だそう都留時間

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