学報136号
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私は、初等教育学科を卒業後、もっと教育学を学んでから教壇に立ちたいと考え、文学専攻科に入学しました。専攻科では、様々な先生方の実践を学び、その内容や教育課題について仲間たちと議論をしながら教師の役割や子どもたちとの関わり方について深く考えることができました。 この1年間は、専攻科での講義だけでなく、キャリアデザインワークに関わったり、学びをつくる会などの学外の学習会や研究会にも参加したりと様々な場所で学ぶことができました。キャリアデザインワークでは、特別支援教育を学ぶ学生とも協力し、「つながり」をテーマに発達障害を抱える中高生が自らの将来やキャリアについて考えることができるプログラムを作り、実践しました。一から活動を作ることは初めての経験でしたが、活動する子どもたちのことを考えながら、発達障害についても深く考えることができました。 最後に専攻科を含め学んだ都留文科大学では、多くの仲間や先生方と出会い、たくさんのことを学ぶことができました。ここで学んだことを忘れず、子ども一人ひとりに寄り添い、学び続ける教師を目指します。お世話になった先生方、ともに学んだ仲間たち、そして、誰よりも私たちを見守り、応援してくれた家族に心より感謝申し上げます。 「卒業」ということばを思い浮かべたとき、大学院で学んだ2年間の大切さを実感いたします。 私が教員になると決意したのは、学部3年生のとき。国語教育学ゼミに入り、仲間たちから刺激を受けたこと、教育実習を行い、教員という仕事の魅力を実感できたことがきっかけでした。しかし、そこで国語という教科に対して「今まで自分は真剣に向き合ってきたのか」ということ実感したのもまた事実です。「国語科の教員として自信を持って教壇に立ちたい」との思いで大学院に進学いたしました。 大学院では専門的な知識を求められることも多くなります。よって、学会や研究会に参加する機会も増え、教育現場での実践を学びながら教材に対する見識を深めることができました。また、研究会の中で修士論文について助言をいただける機会にも恵まれ、研究を実践で活かしていくための方法を具体的に検討いたしました。自身の目標である「学びつづける教員」としての根幹部分は、この大学院で学んだ経験と知識から築き上げたものであると考えます。専門を問わず大学院の講義では国文学に関して自身の教養を高めるものでありました。日本語という言語について深く考えること、またその言語から生み出される「ことば」に着目し、どのように文学を捉えるのか、またそこからどのような文化を読みとることができるのかということを学びました。講義は毎回新しい知見を得るものであり、幅広い視点を養うこともできたと考えます。 このような充実した2年間を送ることができたのは、学部から一貫してご指導くださった牛山恵先生や共に学んできた仲間、そして多くの先生方からの支えがあったためです。みなさんのおかげで、私は大きく成長することができました。この場を借りて感謝申し上げます。今後は大学院で学んだ2年間を大きな糧として、国語科の教員として精進していく所存です。本当にありがとうございました。専攻科での学び充実した2年間文学専攻科教育学専攻中飯田真依大学院国文学専攻天野美加キャリアデザインワークの様子記念の一枚14都留文科大学報 第136号
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