学報136号
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文だ大より 私は、大学へ入学するまで、「図工・美術」とはあまり縁のない生活を送っていました。そんな私ですが、1年生の冬、所属する専攻を決める時期を迎え、紆余曲折ありながらも図工・美術専攻を選びました。2年生では、彩画・版画・彫塑・工芸の授業を通して図画工作・美術における基礎的な表現力を鍛え上げました。3年生からは、平面ゼミに所属し、2年生の時に学んだことを活かしながら彩画・版画の表現活動を行い、表現することで楽しさを味わうことができるということに深い関心を抱きました。 図工・美術専攻では、本学を卒業して「表現者」(芸術家)を目指すというわけではなく、基本的には「教育に携わる者」(教師)などを目指します。そのため美術的価値の高い作品を作ることが目的ではなく、子どものようにのびのびと表現する経験が大切なのです。それは、子どもが無我夢中で絵を描いたり、粘土で遊んだりするように、自分の思いのままにのびのびと表現することなのです。私は、図工・美術専攻の先生方から、それらのことに気付かされました。 私は、卒業制作に墨を使った絵画作品を3点制作しました。そして3つの作品には、それぞれ「都留の足跡」という共通のタイトルを設定しました。私がこれまで4年間、都留での生活を通して発見した・感動した・ときめいた「都留にあるもの・こと」を題材とし、一つのかたちにすることでこの地に自分の「足跡」を残そうという思いが込められています。そして、「力強さ」を自分らしく、「絵心」というよりは「絵力」のある作品を目指して精一杯表現しました。 また、今回の卒業制作展のテーマ「~ing」は、常に何かが動いているという現在進行形「~している」を意味しています。私達の作品は、常に手を動かしながら自分らしさを追い求め出来上がったものです。本展に足を運んでくださった方々からは、「魅力的な作品ばかりだった」「どの作品にも個性が表れていて良かった」「素晴らしかった」などといったお声をいただき、まさに、私達が掲げた「~ing」というテーマに込めた「自分らしさの追求」という思いを感じ取っていただくことができとても嬉しく思います。 最後に、お忙しい中、本展にご来場いただいた多くの皆様に心より感謝申し上げます。(初等教育学科4年 菊池克哉) 1年生の時、音楽専攻生として入学してきた私には卒業演奏会での4年生の先輩たちの姿がとても大きく見えました。卒業試験でもあるこの演奏会は、私たち音楽専攻生にとって大きな目標であり、憧れの舞台でもあります。うぐいすホールという大きな舞台で堂々と演奏する先輩方の姿をみて、私も4年後にはあんな風に演奏したいと思ったことを覚えています。しかしいざ本番が近づくと、不安や焦りばかりが増えていきました。そんな時、近くで笑い合い、励まし合える仲間の存在が本当にありがたいものでした。そんな仲間達との別れが近づいていると思うと悲しくもありますが、最後に大きな思い出を作ることができて本当に嬉しく思います。応援してくれた家族、切磋琢磨し支え合った音楽専攻の仲間たち、根気強く指導してくださった先生方には感謝してもしきれません。ピアノはここで一旦区切りとなりますが、音楽を通じて得たもの、学んだものは私にとって大きな宝物です。(初等教育学科4年 松山ゆりか)卒業演奏会を終えて卒業制作展を終えて~自分らしさの追求~36都留文科大学報 第136号
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