都留文科大学学報(最終)【Web差し替え(R7
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都留でのつながり英文学科 伊藤 翔太 都留での学生生活はあっという間でした。私はこの4年間を都留文科大学で学ぶことが出来て、本当に良かったと思います。 私は都留で多くの学びと経験を得ることができました。その中でも、「繋がり」を感じることができたと思います。私はカンボジア支援を行う「Plenty」というサークルで代表を務めていました。そのサークルでは、地域の方々から募金をいただいたり、募金箱を置かせてもらったりと、たくさんのご協力をいただきました。また、「八朔inつる」といった地域のイベントにも参加し、市民の方々との交流もしてきました。そんな縁もあり、4年生時には「第53回つる子どもまつり」の実行委員長を務め、都留市内の子どもたちと交流をし、「八朔inつる」では司会をさせていただき、地域を盛り上げる一員になったりとたくさんの経験ができました。都留は人と人の距離が近い町です。そんな町で学生生活を送ることができて本当に良かったです。 最後にはなりますが、いつも親身にご指導してくださり、イギリス文化の奥深さを教えていただいた鷲先生、並びに先生方、ご支援してくださった職員の方々、学生生活を共にした友人他、お世話になった全ての方々に御礼を申し上げます。ラスト・モラトリアム比較文化学科蟹沢川 荘  お世辞にも計画性があるといえない私は、いつ出てくるか分からないエゴイスティックな好奇心のままに、前のめりに大学生活を過ごしてきた。だからこそ、自分らしく生きていくためにはどうしたらいいのかという問いには没頭できたと思っている。 比較文化学科で社会学を通して、歴史に埋もれてきた声を発掘し、貧困にあえぐ人々など世界の悲惨な現状を見つめたことは私の世界を大きく広げてくれた。しかし、卒業を目前に思うことは「何よりも私自身が、関心を持った場所を好きでなくてはいけない」ということだ。不思議な縁に恵まれ、ウクライナ避難民支援に参加したが、私ができるのは目の前の人や出来事にまっすぐ向き合うことしかない。そこには強く生きる人の姿があり、「それでも、世界は美しい」と魅せられていった。今では、感性の扉を開いて自分の目で見て感じ、知ることが大切だと思っている。 私が敬愛する小説にこんな一節がある。「学生時代を思い出して、懐かしがるのは構わないが、あの時は良かったな、オアシスだったな、と逃げるようなことは絶対に考えるな。そういう人生を送るなよ。」 早起きしてテニスをしたこと、文句を言いながらバイトをしたこと、英語や難解な論文に頭を抱えたこと、すべてが私にとってかけがえのない時間であった。しかし、それを心の逃げ道にせずに新しいオアシスを求めて進んでいきたい。旅立つことば「八朔inつる」にてポーランドでのウクライナ避難民支援活動17都留文科大学報 第151号

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