都留文科大学学報(最終)【Web差し替え(R7
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ベルギーVIVES大学と本学との交換留学協定の調印式が12月5日、東京虎ノ門のホテル The Okura Tokyoにて、アストリッド・ベルギー王国王女殿下(Her Royal Highness Princess Astrid of the Kingdom of Belgium)率いるベルギー経済・教育使節団が見守る中で行われました。 12月9日にはVIVES大学のJoris Hindryckx学長、Isabel Vanslembrouck研究科長、Tine Ternest国際オフィス長が本学を訪れ、大学施設や留学生の授業風景などを視察しました。 ベルギーのVIVES大学と本学は、2019年度から交換留学を開始しており、学生・教員間の交流が今後ますます発展することが期待されます。 2022年11月28日から12月2日の1週間にわたり、ベルギーのVIVES大学(VIVES University of Applied Sciences)からHannelore Simpelaere先生とKristof De Craene先生を本学にお招きし、英文学科、比較文化学科、国際教育学科の各授業で魅力的なゲスト講義を行なっていただいた。 Hannelore先生はCLIL(Content and Language Integrated Learning)の専門家で、English GrammerやCommunicative Englishなどのコースで英語教育に関する講義を担当された。Kristof先生は歴史学の専門家なので、比較宗教学の授業で中世以降のヨーロッパ宗教史について講義された。さらに、お二人には国際色豊かなベルギーでの教員経験をもとに、ヨーロッパ留学を予定している学生向けに、異文化コミュニケーションに関するレクチャーをお願いした。異なる文化的背景を持った人々がコミュニケーションを取る際、なぜ誤解が生まれやすいのか、またどうすれば誤解を防げるのかについて、TOPOIモデル(Taal=Language, Order, People, Organization, Stake=Inzet)を用いて説明された。国際的なコミュニケーションは、言語だけでなく、それぞれの地域の社会規範、組織特性、時間感覚など複数の要因から成立していることが示された。 ベルギーでの経験をもとにしたお二人の講義はいずれも、グローバル社会ならではの事例に富んでいて、学生の好奇心を大いに刺激するものであった。新型コロナ感染症の影響でいまだ国際交流の機会が制限されるなか、遠いベルギーから足を運び、まさしく異文化コミュニケーションの場を設けてくれたお二人の先生に心から感謝したい。国際教育学科講師 木下 慎ベルギーVIVES大学と本学との交換留学協定(MOU)調印式が行われましたベルギーの大学教員によるゲスト講義文大だよりEnglish Grammerでのゲスト講義(左からKola先生、Hannelore 先生、Kristof先生)異文化コミュニケーションに関するレクチャーの様子462023年3月6日(月)
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