都留文科大学学報(第153号)
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6月26日から7月14日までの3週間、母校の中学校で教育実習を行いました。校長先生をはじめ、英語科の実習指導を親身に行ってくださった指導教諭の先生やその他実習校の先生方には本当に感謝しています。新型コロナウイルスの影響が続き、学校では教師も生徒もマスクの着用や毎朝の体温測定、人と人とが密にならない環境づくりを徹底しており、私自身教師として生徒の安全を守らなければならないという意識が芽生えました。実習期間中は、毎日が学びの連続で、常に充実した実習を行うことができました。はじめは、常に生徒から見られているという環境に慣れず、教師として職務を全うすることの大変さを痛感しました。生徒との会話や声がけが生徒の成長に繋がったり、教師としての信頼にも繋がることを学び、教師は「人柄」や「人間性」が問われると強く感じました。実習を重ねるごとに教師として「生徒のために何ができるか」ということを第一に考えることで、教師としてどう動けば良いか、そしてどのような授業を作るべきか少しずつ理解できるようになりました。私が受け持ったクラスは中学3年生の2クラスでした。指導教諭からは「授業は実践あるのみ」として、英語の授業を行う機会を多く作ってくださり、PDCAサイクルを意識しながら授業実践をすることができました。大学で模擬授業を行う機会が何度かありましたが、50分間の授業を行うことは初めての経験でした。授業では、生徒が短期間で成長する姿を間近で見ることができ、とても嬉しく感じました。授業作り(指導案の作成)では、毎日放課後や寝る前に教材研究を行い、生徒にとって実りのある授業を行うために試行錯誤しました。指導教諭に授業のアドバイスをいただいたり、毎回の授業の終わりに生徒に感想を聞いたり、多くの人に支援していただきながら授業を良くしていくことができるよう心掛けました。生徒主体の授業を展開するために、英語による発問を事前にいくつか考えるようにしていましたが、発問の仕方によって生徒の反応がとても違ったため、生徒が興味を示すような内容、既習の文法事項の使用、単元で習う新出単語や文法の使用を上手く考えながら話さなければならないと感じました。授業毎に指導案を作成しましたが、「生徒にできるようになってほしいこと」や、「生徒に伸ばしてほしい領域」などをより明確にできると、生徒の反応が良くなったように思います。教師として、生徒が積極的に発言した時や質問してくれた時はとても嬉しく、私自身もより生徒の学びを支援したいと思うようになりました。今回の実習を通して、今まで当たり前にいた先生方がいかに生徒を思ってくださっていたかを知るとともに、教師としてのやりがいを感じました。教師は、生徒のことを第一に考えられなければ務まらない責任ある職業です。これから、自信を持って教師になれるよう、実習での経験を忘れず、より一層学び続けていきたいです。実践と学びの連続国際教育学科4年遠山 美咲生徒たちからもらったメッセージブック教育実習報告15都留文科大学報 第153号

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