学報154号
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講演会だより2023年10月16日、月曜日の5限に、国際教育学科主催の特別講演会が、大学の#5101教室で開催されました。国際バカロレア(IB)の初等教育プログラムであるPrimary Years Program(PYP)に焦点を当て、開智望小学校(IB World School)のIBPYPプログラム教諭であり、IBコーディネーターでもある岡村拳先生をお招きしました。「PYPにおける共感教育とは?」というテーマが設定され、まず、岡村先生自身の研究テーマでもある「差異を顕在化する教育実践」と題した講演が行われました。具体的な実践例を交えながら、多様性を尊重し、差異を理解することの重要性についてお話しくださいました。後半は集まった50名近くの学生たちとのグループディスカッションでした。岡村先生の提示したテーマに基づき、学生たちは熱心に意見を交換し、それぞれの考えをJam Boardに書き込み、共有しました。最後に、岡村先生の勤務先である開智望小学校についてご紹介くださいました。開智望小学校・中等学校は2022年に国際バカロレア機構から認定を受けたIB World Schoolであり、茨城県では初の認定校です。国際教育学科の卒業生も教員として勤務しています。岡村先生のお話しからは、学年や教科の枠を超えた多彩な学びが行われている様子が伝わりました。特に印象的だったのは、男子児童の喧嘩に対して、ある女子児童が「それは二人のパースペクティヴが違っているだけでしょ」と言ったというエピソードです。多様な視点を重んじるIB教育のフィロソフィーが生き生きとした実践として実を結んでいる様子に、学生たちも興味津々聞き入っていました。今後も国際教育学科では、多様な教育に関する講演やイベントを企画していく予定です。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。(国際教育学科講師 佐々木 南実)国際教育学科主催 特別講演会PYPにおける共感教育とは?―岡村拳先生の特別講演会レポート開 催 10月16日(月)講演者 岡村 拳氏講師紹介岡村 拳 (おかむら ちから)筑波大学大学院教育研究科教育学(国際教育)修士プログラム卒業 国際バカロレア教授免許 IB Certicate in teaching and learning、IB Advanced Certicate in teaching and learning and research 取得開智望小学校 (IB World School, PYP) 教諭, IBコーディネーター 担当教科: 英語、英語探究学生たちによるJAM board41都留文科大学報 第154号

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