大学報155
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地域とつながる学びと交流の場として、本学の新施設「都留フィールド・ミュージアム(仮称)」の建設が始まりました。「地域の大学」を掲げる本学では、開学以来、教員や学生、市民の交流による魅力ある活動や事業が展開されてきました。小規模なまちに自然と人が混在する都留を博物館(ミュージアム)に見立て、自然や人の暮らしからじかに生きた学び―知識・技能を生きる中で活かすことのできる学び―を経験しようとする「都留フィールド・ミュージアム」の構想もその一つです。地域で長い時間をかけて築いてきた豊かな人間関係とフィールドを活かした本学のさまざまな取組は、大学認証評価等で高い評価を受けてきました。新施設は、本学が地域で蓄積してきた多様な交流や実践、理念を大切に受け継ぎ発展させていこうとするものです。本学がこれから目指していく新しい教育と交流の場として新棟の環境を整えるために、今回の建物の実施設計は、高知県の牧野富太郎記念館や福井県の年縞博物館、長野県の安曇野ちひろ美術館などを手がけた内藤廣建築設計事務所が担当しました。建物の周りにはウッドデッキを配置し、明るい半外部の「まちの縁側」が計画されています。また建物を囲む緑化も、生きものの賑わいや人との交流を通した学びの場となるような植栽計画のもと、本学が推進するキャンパスの生物多様性に貢献するビオトープを造る予定です。この建物は音楽棟の西側の「つる湧水のほとり整備プロジェクト」事業地に建設されますが、周辺環境と調和するよう景観にも配慮した設計になっています。1階には、少人数の演習や授業、映画の上映会、市民公開講座や子ども公開講座などに使用できる多目的スペース、キッチンを備えた多世代交流スペース、野外へ誘う図鑑や絵本類を中心に配架する予定の図書スペース、教育資料としての活用を目指すアーカイブス、地域交流研究センターの機能を入れた空間などが計画されています。2階には、調理・被服実験室などが配置され、家庭科に関連した授業や実習への使用も予定されています。衣・食・住は、私たちの暮らしの根幹をなすもので、「都留フィールド・ミュージアム」が大切にしてきたテーマです。新棟でのこうした諸実践は、世代や文化を超えた新しい学びのあり方を問い直す契機となることでしょう。地域とつながる多様な学びの場を目指す新棟は、本学が創立70周年を迎える2025年に完成の予定です。新施設「都留フィールド・ミュージアム(仮称)」着工 ―地域とつながる学びと交流の場がオープンします―学長補佐 北垣 憲仁特集■外観パース:北側道路より見る■鳥瞰パース■外観パス:北側道路より見る■鳥瞰パス■7都留文科大学報 第155号
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