学報156-1
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教育実習報告 私は2024年5・6月に母校である私立三重中学校で3週間の英語科教育実習を行いました。学生時代にお世話になったたくさんの先生方と再会し、中学・高校の6年間を過ごした思い出がいっぱいの場所での教育実習は非常に感慨深いものでした。 1週目は主に授業の見学をしました。実習校は中高一貫校のため、中学だけでなく高校の授業も見学できました。また、教科書中心やスピーキング中心など英語がいくつかの科目に分かれていることや先取り学習など、私立ならではの授業の内容や進度を学ぶことができたため、非常に有意義な時間を過ごすことができました。授業や雰囲気作りなど先生方には一人ひとりのスタイルがあり、その技量に圧倒されると同時に、いつも笑顔で生徒と接している先生方に尊敬の気持ちを抱きました。 また、1週目に行われた体育祭が生徒との距離を縮める大きなきっかけになりました。生徒と一緒に応援し、声をかけたことでクラス全員と話をすることができました。たくさん話をすることで物静かな生徒も心を開いてくれると気づきました。授業や休み時間以外にも掃除や登下校でのバス・電車内でも生徒と関わる機会があり、自ら積極的に挨拶や話をすることで生徒の名前と顔を早く覚えることができました。その結果、生徒から話しかけてくれたり部活を見に来てほしいと誘ってもらえたりすることが増え、私は「先生」と呼んでもらえることに喜びを感じました。 2週目からは1年生の授業を担当しました。どのクラスもアクティビティを積極的に行っており、想像以上に活発でした。一方、元気すぎるあまり前を向いて話を聞く時間とペアでやりとりをする時間のメリハリをつけさせることに苦労しました。ペアワークの際の机間支援では、初めは教室を回りながら生徒の発言を聞き困っていそうであれば声をかける程度でした。しかし、授業の見学や先生方からのアドバイスを通して、立ち止まって生徒の声が聞こえる距離まで近づき、生徒の発言をしっかり聞く必要があると考えるようになりました。机間支援では褒めたり教えたりしながらコミュニケーションを取り正しい理解を促すことが大切だと気づきました。これは私にとって教育実習での最も大きな学びの1つでした。 研究授業は教育実習の集大成でもあり、学年やコース、教科を超えて見に来てくださる先生方に自分自身の成長した姿を見ていただく機会でもありました。18名の先生方が研究授業を見に来てくださいました。私も生徒も緊張していましたが、生徒に助けてもらいながら無事終えることができました。研究授業のフィードバックでは、英語の授業に関してだけではなく教員としてのアドバイスもいただき、新たな視点を得ることができました。 教育実習は大変でしたが、それ以上に非常に楽しく充実していました。教育実習生としても人間的にも成長し、人生においてとても貴重な経験になりました。教育実習を終え、教員になりたいという思いがより一層強くなりました。教育実習を受け入れてくださりサポートしてくださった校長先生や指導教員をはじめとする多くの先生方に心より感謝申し上げます。先生への尊敬と楽しさの発見英文学科4年 谷口 陽菜実習最終日に生徒が描いてくれたイラスト142024年12月9日(月)

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