学報156-1
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学びで溢れる3週間地域社会学科3年 勝又 理子教育実習報告 私は9月上旬から3週間、母校の中学校で教育実習を行いました。3週間という限られた時間の中で、「生徒や先生方と積極的に関わり、学ぶ」「自分を知る」という2つの目標を掲げ、様々な経験を通して、多くのことを学ぶことができました。また、担当学級が3年生だったこともあり、進路に関することや勉強法についてなど、様々なことを相談されました。自分が知っていること、経験を踏まえて、少しでも生徒の力になれるように、精一杯努めました。 実習初日は、緊張と不安な気持ちで学校に向かいました。学校へ到着すると、先生方や生徒が温かく迎えいれてくださり、不安な気持ちはすぐに忘れていました。まずは生徒について知ることが大切だと思い、生徒と話すことや、少しでも多くの時間を生徒と過ごせるように努めました。また、多くの社会科の先生方の授業を見学させていただき、導入で使う教材や、授業方法など、大学の授業だけでは知ることのできないことを多く学ばせていただきました。 実際に授業が始まってからは、指導案を作成する中で、授業目標に対してどのような問いかけをすれば、目標に近づくことができるのかなど、考える毎日でした。最初の授業では、50分の授業をやりきるだけで精一杯でした。担当教諭の先生に授業前後で手厚い指導をしていただき、少しずつ自分でも成長していると感じられました。特に、授業の中で生徒と対話することを意識し、教員が伝えるのではなく、生徒自らが気付くことができるように流れを作ることの大切さと難しさを実感できたことは、大きな経験になりました。 実習の終盤では、実習の集大成としての研究授業と生徒との別れがありました。研究授業では、これまでの授業経験を最大限に活かせるように努めました。生徒1人1人が考え、学級全体で議論を行うことで学びが深まり、生徒とともに作り上げた研究授業になったと感じています。また、研究授業を行ったことで、授業と学級経営や生徒の人間関係は、表裏一体となっていることを実感し、「生徒を理解する」という言葉の意味を改めて理解することができたと思います。実習の最終日には、担当学級の生徒が卒業式を開いてくれました。メッセージや合唱などを用意していただき、驚きや嬉しさとともに、実習が終わってしまうことを実感しました。できるのであれば、もっと長く教育実習をしていたいと思うほど、たくさん学び、成長し、充実した3週間でした。 最後になりましたが、ご多忙のところ教育実習を受け入れ、ご指導いただきました校長先生をはじめとする先生方、授業前後での手厚いご指導や、少しでも多くのことを経験する機会を設けてくださった指導教諭の先生、授業内外で関わることで、多くのことを学ばせてくれた生徒の皆さんに心から感謝申し上げます。今回の実習で学んだことを、最大限に活かしていきたいと思います。生徒たちからのメッセージと卒業証書17都留文科大学報 第156号
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