学報157
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講演会だより2024年1月16日国際教育学会主催の講演会に岡本啓史先生をお招きし、国連や国際NGOなどで45か国以上の教育支援に関わった経験から「国際教育とはなにか」についてお話を伺った。比較教育と教育開発の違いや具体的な国際教育の仕事についてご自身の様々な経験を語っていただきました。特に、NICEF、JICA、NGOでの活動の経験から、認知能力だけではなく、コミュニケーション力やレジリエンスなどの非認知能力を育てることについての重要性を強調されていた。中でもモザンビークの学校での体を使ったあいさつのワークは教育の現場での実践例として興味深く、学生も楽しみながら一緒にチャレンジすることで一気に場が和みました。また岡本先生のライフヒストリーを中心に、進路を自分で見つけ、選び取る力の重要性について語られました。自分のやりたいことを明確にするための考え方のコツや、My5W1Hのフレームワークを活用する方法についても具体的なアドバイスがありました。特に「なりたい自分から逆算してアプローチする」という考え方は、参加学生にとって大いに参考になるものでした。さらにIB Philosophyの一つである「Life-long learner」の考えについても、日本がアジアで一番大人が学んでいない国である現状を踏まえ、学び続けることの重要性が強調されました。迷ったら、10秒ルールでとりあえずやってみることが推奨され、受講生の行動を促し背中を押すものでした。今回の講演会は、実践的な内容が盛りだくさんのものであったが小規模な集まりであったため、講師の先生との距離が近く感じられ、アットホームな雰囲気の中で進行した。実際に参加者からの質問が多く飛び交い、とても学びの多い有意義な時間を過ごすことができた。参加学生は皆、今後の学業やキャリア形成において大いに役立つ多くの知見を得ることができたと思います。今後も国際教育学科では、多様な教育に関する講演やイベントを企画していく予定です。ご期待ください。 (国際教育学科教授 青山郁子)講師紹介岡本 啓史神戸大学を卒業後、海外に出る。これまで世界5大陸に住み、世界の子どもに学びと笑顔と可能性を届けることを目指し、国連や国際NGOなどで45か国以上の教育支援を実施。フリースタイルダンサー、役者、ミシュラン星付きレストラン料理人としての経歴ももつ。ニューヨーク大学大学院修了(国際教育学)。5つの言語でブログを書き、あらゆる学習とライフスキルに関する情報を発信( https://mdhiro.com/about/?lang=ja)。国際教育学会主催講演会「How do you live better in a diverse andmulticultural society as a global citizen?」国際教育学 講演会レポート開 催:1月16日(木) 講演者:岡本 啓史氏402025年3月10日(月)
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