学報157
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私は2024年12月に文科省「2030デジタル・ライブラリー検討会」の海外調査の一環として、ユタ州プロボにあるブリガムヤング大学(BYU)、カナダのバンクーバーにあるブリティッシュコロンビア大学(UBC)の図書館調査をおこなった。今回の調査の主眼は現在日本の大学が2030年までに実現を進めている「デジタル・ライブラリー」について、海外の研究大学の実相を調査することで、主な調査テーマは学術情報のオープンアクセスへの対応、研究データ管理、場としての大学図書館の役割、人材確保を主なテーマとしている。BYUでは図書館司書の定型的な仕事についてAIの活用が強く期待されている点、学生の学修支援を細かくおこなっている点などの話を聞くことができた。またUBCでは学生の居場所、学修支援の場としての大学図書館の役割と、大学側が提供する学修支援のためのミニセミナーやワークショップについて伺うことができた。両大学ともに学生、特に1年生への教育に力をいれており、大学図書館司書がリサーチ・アシスタントに近い能力と知識をもって今後サービスをおこなうことを見いだすことができた。また大学が学生の生活の中心として多くの時間を過ごすために、大学のキャンパス整備の重要性も認識することができた。合わせて、空き時間にソルトレイクシティ公共図書館、バンクーバー公共図書館中央館も見学することができた。両図書館ともに入り口にライブラリーショップがあり、除籍本の購入やさまざまなグッズを販売して図書館の運営費に資することをしていた。都留文科大学でもグッズの開発は重要な役割をはたすため参考になった。両公共図書館ではティーンズへのサービスとしてデジタルゲームが提供されていたのが印象的だった。本調査は中央大学小山先生、本学図書館司書藤原氏と合同でおこなった。ご協力いただいた関係各位に感謝申し上げます。都留文科大学広報委員会都留文科大学報 第157号 2025年3月10日発行吉岡卓(委員長)・日向良和(副委員長)・加藤浩司・加藤めぐみ・堤英俊・菊地優美・小島恵・上野貴彦・原和久・蛭間將太(情報センター)・安富博史(企画広報担当)・大輪知穂(IR担当)・舟久保薫(キャリア支援センター担当)・天野麻由(企画広報担当)・奥脇開斗(企画広報担当)〒402-8555 山梨県都留市田原3-8-1☎0554-43-4341 URL:https://www.tsuru.ac.jp/ユタ州プロボ、バンクーバーでの大学図書館調査で考えたこと日向 良和BYU図書館国際バカロレア教育研究の最前線実践・研究から見えてきた現状と展望小学校外国語科指導法 日米の小学校教員としての経験を交えてお話しします!日本近現代文学史への招待川口純 ・赤塚祐哉 ・菅井篤 編著原和久 他 執筆2024年10月 発行学文社◇原 和久 国際教育学科 教授上原明子 著2024年3月発行学術研究出版◇上原 明子 学校教育学科 教授山﨑義光・尾崎名津子・仁平政人・野口哲也・村田裕和・森岡卓司 編2024年10月発行ひつじ書房◇野口 哲也 国文学科 教授ぶんいだ堂

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