学報158号
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 2025年4月より、教養学部学校教育学科に着任いたしました中村仁と申します。前任校の活水女子大学(長崎県)では、3年間にわたり音楽教育の指導と研究に従事してまいりました。海の見える街から、山あいの学び舎へ。自然環境の移ろいとともに、教育と研究の両面で新たな挑戦が始まることを、大きな喜びとともに受け止めております。 私の専門は音楽教育学および声楽実践、特にドイツ・リートにおける歌唱表現とその指導法を主な研究テーマとしています。リサイタル活動を通じた表現研究と並行して、「音楽科におけるミュージッキングの実践」や「中山悌一の音楽教育実践と音楽教育観」といった教育学的視点からの研究にも取り組んでいます。 本学では「音楽科指導法A〜D」や「歌唱」等の講義・実技を担当し、音楽教育における教科内容の再構築とその教育的意義について、学生の皆さんと共に思索を深めてまいります。また光栄にも、60年以上の歴史と伝統をもつ都留文科大学合唱団の顧問・常任指揮者を拝命いたしました。多くの先達のご尽力によって育まれてきた温かく力強い団の一員として、芸術活動と教育実践との往還を意識しつつ、学生主体の創造的な活動を支えていく所存です。 今後ともご指導・ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。中村仁テノールリサイタルの様子 学校教育学科、体育系新任教員の図子あまねです。聞きなれない名前かと思いますが「ズシ」と読みます。今年度から都留文科大学で働けることを大変うれしく思います。 私の専門分野はスポーツ科学で、特にアスリートの筋力・パワー発揮能力のトレーニングやコーチングに関する研究に取り組んでいます。着任前は東京都北区にある国立スポーツ科学センターでトップアスリートの競技力向上に関わる研究をしていました。近年、大谷選手の活躍もあり、スポーツの話題が耳に入らない日は少ない時代になりました。さらに今年は世界陸上が東京で開かれるなど日ごろスポーツをしない人でもテレビなどでスポーツを通して世界の文化などに触れる機会が増えるのではないでしょうか。そんなアスリート達のトレーニングは想像よりもはるかに複雑に計画されており、様々な能力をその時に合わせて絶妙なバランスで向上させる必要があります。このように、華々しく活躍している舞台の裏でその何倍もの時間をかけた緻密なトレーニングを重ねていることにも興味を持ちながら観戦してはいかがでしょうか。 主に「体育実技演習」や「陸上競技」などを担当します。教員として必要な体育授業のスキルに加えて、問題解決型の思考で臨機応変に対応できる能力も伝えていけると良いなと思っております。学校教育学科 講師図子 あまね学校教育学科 講師中村 仁―この「縁」に感謝して着任のご挨拶着任のご挨拶2021年に科学委員のデータ撮影に行った陸上競技場の様子。早朝からの活動だったのでまだ競技場内にはほとんど誰もいません。文大に着任するにあたって162025年7月7日(月)

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