学報158号
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教員養成の分野で全国クラスの実績を持つ本学ですが、教員・公務員採用と一般企業への就職が約半数を占めている現状があります。企業就職をした卒業生が、数年後にステップアップを目指して転職する傾向も見られます。 こうした状況を踏まえて、本学キャリア支援センターでは、教員、公務員、企業の各分野の相談員を配置し、3、4年生の相談にきめ細かくあたるようにしています。 都留文科大学の就職状況についてお伝えします。令和7年3月に本学の学部を卒業した 782名の就職率(就職者/ 就職希望者)は98.3%で、前年度と変わらない高い就職率となりました。 3年ほど前はCovid-19の影響で「採用手控え」などもありましたが、現在はその状態から一転して若者層の求人数が増加傾向となっています。本学においても就職状況が好調な状態は、若者の就職状況をめぐるさまざまな報道で伝えられる通りです。令和5年度にすでに令和4年度より0.9ポイントの伸びを示しており、昨年度も維持できたのは喜ばしい限りです。 なお、「就職しない」と答えた卒業生95名のほぼ半数の58名は進学を選び、大学院や留学、他大学編入、専門学校などで学び続ける道を選びました。自宅での受験準備などで教員や公務員採用試験合格を引き続き目指す卒業生も12名おり、文大生ならではの粘り強さをみせています。 教員・公務員・一般企業の業種ごとにみますと、教員採用は218名となりました。ちなみに、昨年度は181名ですから大幅な伸びを示しています。うち小学校教員は141名の採用です。中学校教員が30名、高校教員が16名、中高共通校には7名、特別支援には6名が採用されています。全国でみると42教育委員会に採用されています。私立学校へも18名が採用されて教鞭をとることになりました。 公務員は102名の採用を達成しました。うち国家公務員が20名となります。また、一般企業への就職は355名で、県外出身者で山梨県内企業に就職したのは9名、公務員は2名、教員は13名です。 本学に対し、地元企業などから「優秀な人材に都留市周辺、ないし山梨県内に残って活躍してほしい」という要望が高まっています。すでに一定数の県外出身者が就職するようになっており、そうした期待に応えられる大学になっています。キャリア支援センター長 山本 芳美昨年度(令和6年)の就職状況を振り返る表1 令和7年3月卒業者 (前期卒を含む)の就職関係データ6年度卒業者数A782就職希望者数B687就職決定者数C675大学院等進学者数D47就職率C/B×10098.3 進路決定率(C+D)/A×10092.3 就職決定者内訳企業355教員218公務員102堅調な就職状況今後の展望公務員採用と一般企業の就職にも大きな伸び202025年7月7日(月)
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