学報158号
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2024年度授業アンケートの回答率は専任教員担当科目が65.2%、非常勤講師担当科目が76.4%で全体としては71.0%となっています。2023年度と比較して全体の回答率はほぼ横ばいとなっていますが、専任教員の担当科目での回答率が2ポイント以上減となっており、回答率の向上を図らなくてはなりません。アンケート回答率の低下は教員の授業の自己点検のための基礎的なフィードバック情報の減少を示すため、2025年度も前年度にひきつづき回答率の向上のための取り組みが必要です。2025年度に向けてアンケート対象科目の重点化や回答方法の効率化などを検討しています。 2024年度前期、後期のアンケート結果のスコア(各項目1~5点で回答、5がとてもそう思う、1は全くそうは思わない)を見ると、学部、大学院共に前期、後期共に授業の内容(シラバスに沿っていて学生の事前の期待に応えるものであったか)、講義方法(理解度に沿ったものか、わかりやすかったかという受講してみての感想や、双方向の学びがおこなわれていたかなど)、難易度の授業全体の学生からの評価は平均点が4点(ややそう思う)を越えており、全体として学生の講義に対する満足度は高いと考えられます。また、仲間との協働による探求があったかを問う設問に対して、国文学科、地域社会学科、比較文化学科で平均スコアが4未満となっていますが、各学科の授業方法で個人学習を基本とする科目もあるためと考えられます。 一方で、学習時間を問うている設問のスコアは全体的に低く、一見学則に定められた学習時間が確保されていないように見えます。こちらについては、4年間の大学生活期間全体を通じての思考や学習を考慮し、各科目受講時での学習を測った物と考えることができますので、スコアが低いことが学習時間の不足を意味しておりません。この設問については再設計を検討しています。またゼミナールや大学院のスコアや学部の一部科目は受講人数が少なく、一人の回答スコアが全体の平均点に大きな影響を与えるというアンケート設計上の問題が指摘されています。後期のアンケートでは、自由記述欄について学内でさまざまな意見が出されたため、新しいアンケートを検討するために一時的に設問を中止いたしました。2025年度に向けてアンケートの実施方法や目的の再検討をおこなっております。 これらの結果については、各講義担当者にフィードバックされ、検討した改善項目等について大学へ報告されています。また大学報への掲載や大学ホームページで公開することで、本学の教育活動の状況を学外 「学生による授業についての学生アンケート」は、大学の自己点検・自己評価活動の一環として、本学における授業内容の改善・向上を目的とし、前期末および後期末授業時間内に、受講生が受講している講義に対して質問項目に回答するという形式で実施しているアンケートです。これらのアンケート結果を元に大学教員自身が講義の内容や講義方法を自己点検し、次年度以降の教育の向上につなげていくことを目的としています。 FD委員会委員長を務めさせていただいております日向です。例年の報告となりますが、2024年度に実施いたしました学生による授業アンケートの結果について報告いたします。2024年度学生による授業アンケートの結果についてFD委員会 委員長 日向 良和学生による授業アンケートについて2024年度授業アンケート結果について222025年7月7日(月)
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